マッド・スピード2
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原題は'The Black Rider: Revelation Road'。アサイラム製の「マッドマックス」便乗映画「マッド・スピード」の続編が早くも?!と思ったら、全く縁も所縁も無い終末世界アクションでした。ただ、主演が駄作「カウントダウン 合衆国滅亡の時」のデヴィッド・A・R・ホワイトなのはともかく、共演に「デスパレートな妻たち」のジェームズ・デントンや「ブラッドショット:ヴァンパイア・エージェント」のマイケル・ベイリー・スミスに、ロバート・ゴセット、ケヴィン・ソーボ、更にはブライアン・ボズワース(「ストーン・コールド」!)まで特別出演と、キャスト的にはアサイラム版を遥かに凌駕する面子が揃っています。監督はよく知らない人ですが。
“終末”から二年経ったモンタナ。荒くれ者から少女を救った流れ者ジョシュは、重傷の彼女を助ける為に近くの町に向かうが、そこはドレイクという男が暴力で支配する場所だった…。
こんな感じで、このジャンルとしては超定番な始まり方。“無法の街”での公開絞首刑から、イイ按配に擦れた黒塗りのプリムス・ロードランナーを駆った主人公が少女を救うカーチェイスシーンと、オープニングには勢いがあります。
ところが、その後、町の支配者が、どうやらアメリカ全土を支配しているらしい巨大組織の人たち(何故か額に変なシールを貼ってる…)と会話する辺りから、もの凄く間延びした不穏な空気が…。この監督、ひょっとして演出が超ヘタなんじゃあ…。
色々調べてみると、どうやら本作は、ガブリエル・サブロフという監督と主演のホワイト、更にブライアン・ボズワースが組んで作ってきた'Revelation Road'というアクションシリーズの第三弾のようです。まあ、多少続きモノっぽいシーンはあるものの、基本的には気にならないレベル。それより寧ろ、“啓示の道”というタイトルから察せられるように、どうもキリスト教布教用に作られた作品なのではないかと…。
実際、その後の展開は、“予言者が〜”“奇跡が〜”“あの男は救世主で〜”みたいな、話が進むに連れてソレっぽい話に向かっていきます。
大体、お話の要所だけ書き出せば暴力性に溢れた感じなものの、映像で見せられるのは相当にヌルいというか何というか。街に入った途端、支配者に捕まる主人公。コレは凄惨な拷問シーンが?!と思いきや、支配者は“俺はリーダーに向いてないんだよお…”と告解し、主人公を離してしまう*1。その後も、主人公を食人一家やら恐怖の闘技場が待ち受けるものの、映像で見せられるのはただのアメリカの田舎者たちが暴れてるだけ、という感じで…。登場人物の顔や衣装、街の風景、室内の調度品なんかも、“汚し”が足りないどころか小綺麗なモンだから、全く荒廃した世界に見えないのもなあ。
こんな感じで、結局は凡作でした。まあ、こんな映画が作られてるのが判ったのは良かったかな? たまに見る、カントリーミュージックをバックに“教会に通ってたらアル中が治りました”的なお話の布教映画よりはマシだったし、作品レベルに対して女の子たちは可愛かったし。続編を作る気満々なラストには頭を抱えそうになったけど。
※過去二作の予告編
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*1:もちろん、コレには裏が…という展開ですが。