スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー

スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー [DVD]

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原題も'Big Driver'。スティーヴン・キングの同名小説を、マリア・ベロ主演で映像化したレイプリベンジスリラーです。共演はアン・ダウド(「コンプライアンス」のオバちゃん)にオリンピア・デュカキス、そしてジョーン・ジェット。監督は「タイムリミット」のミカエル・サロモン、脚色が「THE THING ザ・シング」のリチャード・クリスチャン・マシスン(リチャード・マシスンの息子)です。

講演会からの帰り、主催者の女性から教えられたひと気の無い田舎の裏道で、自ら運転する車がパンクしてしまった人気ミステリー作家のテス。すると、そこに通りかかった大柄な男に捕まり、激しく凌辱された挙句、森の奥深くの下水道の中に捨てられてしまう。そしてそこには彼女の“先客”たちが!!

命からがら死体だらけの下水道から脱出するヒロイン。しかし、人気作家のプライドか、見栄が邪魔するのか、警察に通報出来ず、単身復讐を果たす事を決意して…という展開です。

サロモンの演出は相変わらず的確。ただ、米本国で放映したのが女性向けチャンネルのLifetimeなので、暴力描写は抑えめでした。

逆に、脱出してから復讐を決意するまでの過程、ヒロインの葛藤は丁寧に描かれてる。それと、ヒロインには心の底から相談出来る相手が無く、小説の主人公である“おばあちゃん探偵”(デュカキス)とカーナビだけが妄想のように語りかけてくるというのは、キングらしい狂気スレスレの感じで面白かったです。

もっと膨らませられるポイントもあったかとは思われますが、まあソコソコの出来には達してるんじゃないでしょうか。

同じく本書に収録されている『素晴らしき結婚生活』を映画化した「ファミリー・シークレット」の感想はこちら
死の接吻 [DVD]

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劇中に登場。