エイリアン バスターズ

原題は'The Watch'(公開直前までのタイトルは'Neighborhood Watch')。ベン・スティラーヴィンス・ヴォーンジョナ・ヒルという魅力的な面子が揃ったSFコメディです。「レイチェルの結婚」でレイチェル役だったローズマリー・デウィットがスティラーの奥さん役で、他にR・リー・アーメイも出演。ダグ・ジョーンズは“中の人”かな? 監督は「ホット・ロッド めざせ! 不死身のスタントマン」のアキヴァ・シェイファー、脚本を「空飛ぶペンギン」のジャレッド・スターンと「スモーキング・ハイ」のセス・ローゲンエヴァン・ゴールドバーグのコンビが担当してます。

オハイオの小さな町にある大型量販店で、夜間警備員の惨殺事件が発生する。地元警察が頼りないと感じた量販店の店長エヴァンは、有志を募り、町を守る“ご近所ウォッチャー”隊を結成。集まった三人の仲間と活動を開始するが…。

邦題からお判りのとおり、殺人犯の正体はエイリアン!? 町の平和を守るために四人の男たちが立ち上がる…!? という、正直言ってよくあるお話です。

となると、これだけのキャストだし、コメディの部分の方が主の作品、かと思ったら、うーん、イマイチな出来…。まず、メイン四人のキャラがあまりよく出来てない。いい加減で下ネタオヤジのくせに娘の恋愛にはやたらうるさいヴォーンはいつもどおりだから良いとしても、スティラーは積極的過ぎるくらいに社会活動に参加し、仕切りたがるウザいヤツ。ジョナ・ヒルはバタフライナイフを持ち歩く社会不適合者ぎりぎりなのに警官に憧れるアブないヤツだし、もう一人のリチャード・アイオアディは最初から最後まで飄々として何を考えてるのかわからないキャラ*1という具合で、感情移入出来そうだったり、話の軸になりそうなニュートラルな人間がいないんですよ。

もちろん、そんな彼らがエイリアンと対決するうちに自分の問題と向き合い、殻を破って…という展開にはなるんだけど、その辺の成長具合もちゃんと見せられなかったと思う。

そして、エイリアンとの対決の方も演出に難アリというか、アクション面での派手さとか、襲われて危な〜いみたいなスリルみたいに盛り上がるシーンがほとんど無くて、あれいつの間に?みたいなのの連続でガックリ。

米本国で酷評 & 大コケしたのも納得の凡作でした。

20世紀フォックスからは、もう一本劇場未公開のコメディ映画がリリースされます。タイトルは「ドラゴン・タトゥーな女 in パラノーマル・アクティビティ」!!

原題は'30 Nights of Paranormal Activity with the Devil Inside the Girl with the Dragon Tattoo'。同じく原題が異様に長かった「41歳の童貞男」のクレイグ・モス監督・脚本作で、全編パロディネタを細かく細かく並べてるんですが、その全てがビックリするくらいにつまらない! スベリ過ぎて逆に〜なんてのも無い!! 唯一マシだったのは、出てくるおネエちゃんたちがカワイコちゃん揃いだった事くらいかな。ポロリもあるヨ!

*1:これはちゃんとした理由がありましたが。