処刑惑星
1/7レンタルリリース ニューセレクト
原題は'Hunter Prey'。「メン・イン・ブラック」等に参加したらしいVFXマン出身監督、サンディ・カローラによる宇宙SFアクションです。主演は「ドラゴンハンター」のアイザック・C・シングルトンJr.。
敵軍の捕虜を輸送中だった宇宙船が、ある砂漠の惑星に墜落。捕虜は武器を奪って逃走してしまう。生き残った軍人たちは、生け捕りにせよとの指令を受けて…。
予告編とジャケを見た段階では、主人公が被るまるで中世の兜のようなショボいマスクから、「メタルマン」みたいなネタになる面白ゴミ映画じゃないかと高を括っていたんですが、意外に真面目作られた作品でした。監督がVFX出身という事で、さして予算は掛けられてないものの、それなりにしっかりした映像にもなってる。
お話は、捕虜に殺されたり仲間割れしたりで、最後の一人になった軍人と捕虜との一対一の戦いを描くという展開。そう、物凄く良く言えばSF版「太平洋の地獄」みたいな感じ。
で、こういう男対男の対決モノって、良く出来てたら、それこそ「北国の帝王」や先に挙げた「太平洋の地獄」みたく、カルト化するくらいの名作、傑作の域に達しちゃうじゃないですか。中盤辺りからそういう展開になっていくので、コレは!? とちょっと期待した、んですが…。
正直言ってこの監督、余りVFX以外の才能が無いみたいで…。そりゃあアルドリッチやブアマンほどのモノを期待しちゃいないけど、実質二人しか役者はいないんだから、もう少しアイディアを練ってから映画を作れよ…っていう。
まるで起伏の無い攻防戦。しかもあらすじは二人の会話で説明という、ダメな映画の典型みたいな作りなんですよ。
ダメだと思ったもう一つの点。それは、不時着した時点では敵味方双方ともにマスクを着けているから、どちらがどういう立場かよく判らないんですね。マスクを外したら実は…!? というのが中盤までの引きになるんだろうなぁと思ってたら、何と始まって10分ほどで片方の正体が判っちゃう。何、美味しいネタをみすみす逃してんだよ! みたいな。
そんな感じで、プロット自体は悪くないものの、出来上がりが非常に凡庸な作品でした。
- 出版社/メーカー: アースゲート
- 発売日: 2011/01/22
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