ワープ トゥ ヘル

原題は'They Found Hell'。米本国では昨年のハロウィンシーズンに放映されたらしい、シネテル・フィルムズ製作のホラームービーです。キャストはよく知らない人たち揃いですが、監督が「ヘラクレス 帝国の侵略」等のアサイラム作品でお馴染みのニック・ライオン、脚本を「ボルケーノ・シティ」「ラバランチュラ」のニール・エルマンが務めています。

瞬間転送装置を開発したピーターら大学生たち。だが、転送先で爆発が起こり、巨大なクレーターが出現! ピーターたちはその中に飲み込まれてしまう。廃坑のような場所で目覚めたピーターたちを待っていたのは恐怖のモンスター! 装置は次元の扉を開き、地獄への入り口を作ってしまった!?

“廃坑のような場所”と書きましたが、おそらくはホントに廃坑でロケしたらしく、そこら辺にコンクリの塊や鉄骨がむき出しになっている、とても“地獄の門”とは思えぬ風景でガックシ。襲ってくるのもブサイクなトカゲみたいなのとか、炭鉱夫にしか見えないゾンビ…なのか?みたいなヤツとか。

お話も、地獄の迷宮に連れ込まれた学生たちが様々な恐怖体験をする一方、唯一地上に残った者と彼らの担当教授が解決策を探る!という、如何にもな展開です。

こんな滑り出しなのに、IMDbの評価がこの手の作品にしては今日現在で5.3点と意外に高めなのが不思議だったんですが、見続けていくと、そんなショボい美術にしては雰囲気作りは頑張ってるし、その如何にもB級、C級な映像になった理由もちゃんと用意されてたりと、演出、脚本両面でただ単にダラっといい加減に作られたワケではないのが徐々に伝わってくる、かな?

あと、役者たちも無名ながらソコソコのルックス揃いなのも雰囲気を盛り上げてくれます。

惜しむらくは、それなりにグロい絵は飛び出すものの、時間的な制約があったのか、構図や編集でもうひと粘りできてれば怖さが出たのになあ…と思えるシーンが多々あったのは残念でした。

ラバランチュラ 全員出動! [DVD]

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