シージャック

原題は'Kapringen'(英題'A Hijacking')。昨年東京国際映画祭に正式出品もされた、ソマリア沖で多発している海賊事件を元にしたデンマーク映画です。主演は「THE KILLING」シーズン1のソーレン・マリン。監督・脚本のトビアス・リンホルムは、「光のほうへ」「偽りなき者」といったトマス・ヴィンターベア作品の脚本に参加している人です。

インド洋上を航行していた商船ローゼン号が海賊にジャックされる。本国の商船会社に身代金が要求され、社長のピーターが慎重に交渉を進めるのだが、事態は遅々として進まず…。

国際映画祭のコンペティション作品だけあって、娯楽映画というよりドラマ色の濃い内容。海賊との身代金交渉も慎重なら、映画の方も人質、そして社長の緊迫した心理状態をじっくりと描いていく展開です。

まぁ、それだけで見応えはあるんですが、正直もうちょっとはドキッとする瞬間が多くても良かったかな、という気はしました。TVシリーズを中心に良作が次々に生まれている北欧各国の今の地力を感じさせる一本かな、とは思います。

The Killing [DVD] [Import]

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光のほうへ [DVD]

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※本作と同じプロデューサーによるカージャック映画「25ミニッツ」の感想はこちら