クロス・オーバー
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原題は'Sacrifice'。「クロスゲーム」に続いて、クリスチャン・スレーターとキューバ・グッディング・Jr.が共演したクライムアクションです。共演は、共に「サバイバル・オブ・ザ・デッド」に出演していたデヴォン・ボスティックとアシーナ・カーカニス。そしてキム・コーツ。監督・脚本は「タンネンベルク1939」のダミアン・リーです。
かつて妻と幼い娘を組織に殺され、以来捨て身の捜査を続ける麻薬課刑事ジョン。そんな彼の姿に心を痛める神父ポーター。一方、幼い妹を育てる為に若くして組織の一員になったマイクは、裏社会から脱出するためにヘロイン製のマリア像をくすね、それをポーターの教会に隠して…。
まずお断り。ジャケではチャンスレの方が目立ってますが、実際の主役は刑事役のグッディング・Jr.の方でした。
で、始まってすぐ、自暴自棄になってるグッディング・Jr.のはみだし刑事ぶりを見せるシーン。スケートリンクのど真ん中で人質を取ってる犯人に向って、スピードスケートみたく全速力で滑って特攻するグッディング・Jr.!! というオモロぶり! これは期待できる! と思ったのも束の間…。
面白テイストなのはソレくらいで、ジャケにあるような大爆発のような派手な映像はほとんど無く、実際は心に傷を持つ人間たちが出逢い、舐め合うというドラマ色が強い内容でした。しかもかなり湿っぽいテイストで…。
とにかく、主人公であるグッディング・Jr.のはともかく、売人の少年、更には彼に目をかける組織の姐御のまでもと、次々に色んな登場人物の回想が挿入。それだけでも下手だなぁという感じなんですが、だったら群像劇になってるのかといえば、結局最後は主人公一人の話に収束していくという不可思議具合。
終盤の展開も、途中から“まぁそうなるわな”と読める程度のモノではあるんだけど、だったらそのキャラを途中で退場させずに引っ張った方が盛り上がったのに…と素人目でもはっきり判るマズい構成。
そんな感じで凡作でした。チャンスレにも見せ場は無かったなぁ。
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