ドランのキャデラック
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原題も'Dolan's Cadillac'。スティーヴン・キングによる同名短編小説を映像化したスリラー映画です。主演はクリスチャン・スレーターと「P2」のウェス・ベントリー。エマニュエル・ヴォージア、グレッグ・ブリックが共演してます。
人身売買組織のボス、ドランの殺しの現場を目撃したがために、連邦政府の保護下にありながら爆殺されてしまったエリザベス。彼女の夫トムは復讐を誓い、ドランに隙が出来るのが車での移動中のみだと突き止める。だが彼が乗るキャデラックは銃弾を物ともしない完全防備に改造されていて…。
この後は、正面突破を試みたものの返り討ちに遭うトム。そこで彼は奇想天外な復讐計画を…という流れ。未読なので正確には判りませんが、原作もこの計画部分がキモだったのかな?
出来の方はというと、正直演出、脚色ともに凡庸で、これだったら「8つの悪夢」の一篇として作った方がコンパクトにまとまって良かったんじゃないか、と思われるレベル。長編映画としてはもうワンアイディア欲しかったなぁ。ダーティハリーの44マグナムの三倍の威力を持つどデカい拳銃とか、広げればより面白くなりそうなネタも転がってるだけにね。クライマックスである復讐計画も、才能あるヒトが撮ってれば、絵的にもより魅力的になった気がして残念でした。
そういう印象を持ったのは、組織のボスであるドラン役と、いまだにチンピラ臭がするクリスチャン・スレーターがイマイチ合ってないというのもあります。一応、一見平凡な男だが…という設定のようなので、判り易く強面な役者は起用しなかったんだとは思いますが、それはそれでやはりスレーターのイメージとは違うような。
対するウェス・ベントリーの方は、亡き妻の亡霊を幻視し、復讐という名の狂気に堕ちていく男にドンピシャ。彼の好演のおかげで最後まで見られる作品にはなってました。
- 作者: スティーヴンキング,Stephen King,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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