九州・激動の1520日新・誠への道完結編 - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

九州北部全土を巻き込んで繰り広げられた一大抗争を描いた大型シリーズも遂に完結。前作・第二部の感想はこちら。

大幹部・上本の死の喪も明けぬうちから再開された雄仁会と九州誠侠会の熾烈な抗争。だが警察の必死の介入もあって、突然事態は一年もの間、沈静化する。しかし誠侠会の幹部が襲撃されたのを機に…。

一作目から最近のVシネマの中では抜きん出て見られる出来のシリーズでしたが、完結編となる本作は更にイイ感じ。

特筆すべきは、史実を追うばかりにかまけた実録モノでは蔑ろにされがちなディティールの部分を細かく見せている事。特に、組織の分裂から始まった抗争という事で、かつて“親子”であったり恩義ある者に刃を向けねばならないという、末端の鉄砲玉たちの葛藤をきちんと見せているのは好感。

また、警察が幹部たちのDNAを前もって採取するという描写も、リアリティを増す効果をあげています。

一応はヤクザの侠気を讃える内容ではあるんだけど、あの武雄病院射殺事件までちゃんと入れ込んで、抗争の醜さまで見せているのも良かった。

まぁ、まだ終ってない抗争を描いてる*1ので消化不良の結末になってるのも仕方ないかな。とにかく、このレベルの作り込みが出来れば、ヤクザVシネマもまだまだイケる事を示した価値のある作品だと思います。

本作の主役である白竜と誠直也も出演してる1991年の作品がDVD化! 予告編を見るとみんな若くてビックリ。

*1:最後は何と今年の話!!