チャーチルズ・ウォー

チャーチルズ・ ウォー [DVD]
8/6レンタルリリース アットエンタテインメント


Churchill: The Hollywood Years - Trailer

原題は'Churchill The Hollywood Years'。かのウィンストン・チャーチルはイギリス人ではなく米軍の海兵隊員だった?! しかもチャーチルを演じるのはクリスチャン・スレーター! プリンセス・エリザベス役はネーヴ・キャンベル!! おいおい、こんなの作ってイギリス人大激怒じゃないの? と思ったら、製作はイギリス本国でした。どうなってんの、これ?

熾烈を極める第二次世界大戦ナチスドイツからの空爆を受ける英国を救う為に、たった一人で戦局を変えるスーパー戦士、ウィンストン・チャーチルがやって来た! プリンセス・エリザベスと偶然出逢ったチャーチルは、バッキンガム宮殿で催される彼女の誕生会に招待される。しかしその頃、仇敵ヒトラー一味もまた極秘裏に英国上陸を果たしていた! 宮殿を占拠し、チャーチルを排除するヒトラー。果たしてチャーチルは愛するエリザベスと英国を救う事が出来るのか?

えーっと、予告編を見て貰えばすぐに判ると思いますが、要するに王室をネタにしたいかにも英国風のシニカルコメディでした。ベースとしては、アメリカ万歳な低俗ハリウッドアクション大作がこういうプロットで作られたら…みたいな構造になってます(スレーターはブルース・ウィリス風の感じ)。

でもねぇ。これがイマイチ面白くなかったなぁ。もしかしたらチャーチルの名言とかを熟知していれば笑えるのかも知れないけど(自分はそういうのが疎いんで)。

それを踏まえて貰った上で不満点を挙げると、まずそういうハリウッド映画を茶化した構造にしてる割には、はっきり言って作り込みが甘過ぎる。スレーターの相棒の黒人兵がラップをやったり、登場人物が何かにつけて‘アメリカ人になりたい!’って叫ぶ程度なんだもの。

と言うか、それ以前に話の基本となる部分すら適当なんだもんなぁ。何故米兵のチャーチルの替え玉がイギリス人のオッサンになったのかすら判らないんじゃあ。ヒトラーいじりのギャグもダサいのばかりで…。

そんなダメダメな脚本&演出に対して、役者は健闘してると思います。スレーターは最近の中ではイキイキとしてる方だし、ネーヴ・キャンベルも意外と可愛く見える。すぐに黒人兵に色目を使ったりと、その奔放さが唯一笑いを誘うマーガレット役のお姉ちゃんも割りと綺麗だし。綺麗と言えば、エヴァ・ブラウン役で登場のミランダ・リチャードソンは扱いが悪くて可哀想でした。

メーカーは戦争アクションとして売る気満々だし、そういうデザインのパッケージなので被害者が続出しそう。まぁコメディと判って見ても微妙だと思いますが。

チャーチルズ・ ウォー [DVD]

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