ルール6

ルール6 [DVD]

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Tamara Trailer

原題は'Tamara'。勿論'Urban Legend'シリーズの正統続編ではなくて、ライオンズゲート社製作、脚本が「ファイナル・デスティネーション」のジェフリー・レディックによって作られた学園ホラーでした。主演は「ステップ・アップ」のジェナ・ディーワン。共演が「ワイルドシングス2」のケイティ・スチュアート、「4400」のチャド・ファウスト、「ランボー 最後の戦場」のマシュー・マースデンという面々です。

地味なルックス、趣味は黒魔術、妄想癖、飲んだくれの父親一人という家庭環境等々が相俟って、元々いじめの対象になっていたタマラが、学校新聞にスポーツ部のステロイド汚染についての記事を書いた事からジョックたちの怒りが爆発。タマラが憧れていたビル先生の名を騙ってホテルに呼び出し、いそいそとベッドに入る姿を盗撮するという酷い仕打ちを実行する。何時もの様に泣き寝入りするかに思われたタマラだったが、彼らの中に唯一の味方と信じていたクロエがいるのを見つけて激高。揉み合ううちに家具が後頭部に当たり、タマラは即死?! いじめがバレる事を恐れたジョックたちは、タマラの死体を森の中に埋めるのだった。ところが、いたたまれない気持ちのまま朝を迎えたクロエたちの前に、セクシーに変身したタマラが現れて…。

要するに「キャリー」から綿々と続く、いじめられっ子の逆襲オカルトホラーなのでした。でも本作のヒロイン、タマラは色々と問題があって余り応援する気にはなれなかったなぁ。

まず復讐の手口が陰険過ぎる。いじめの首謀者を退治するんじゃなくて、無理矢理その場に連れて来られていたギークを最初のターゲットに選ぶ*1のなんて、弱い者から狙っていくいじめっ子と同じレベルに落ちてるじゃないか!

更に復讐よりも自分の妄想の実現、つまりは憧れの先生をゲットする為に奥さんを殺す事を優先するのも何だかなぁ。しかも自分の手は汚さずに、自分をいじめてきた筋肉バカどもを操って殺しに送り込む底意地の悪さで…。

こんな感じなので、ヒロインの復讐を見てスカッと出来る訳が無い。実際ストーリーも途中からヒロインがモンスター扱いで、その親友カップルの方が彼女を如何に倒すかみたいな流れに。タマラの方も最終的な標的は元親友へ向けられて、直接いじめたヤツよりもギリギリで裏切った方を根に持つというのはリアルと言えばリアルなのかも知れないけど、余り気持ち良い感じはしなかったです。

救いは女の子たちのレベルが高かった事くらいでしょうか。

*1:こいつへの仕置きは自分の手で耳削ぎ! 舌切断! 更にその模様を校内放送で生中継! このシーンが映画最大の見どころ!!