バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男

6/17レンタルリリースアルバトロス

原題は'Holy Rollers'。ジェシー・アイゼンバーグ主演による実録犯罪ドラマです。共演はジャスティン・バーサ、Qティップ。スタッフはほとんど新人さんのよう。

ニューヨーク、ブルックリン。厳格なユダヤ教徒の家に育ち、自身もラビを目指していた青年サム。ところが、親同士が決めていた縁談が破談になったのを機に、既に募らせていた苛立ちが爆発。親友の兄ヨセフが持って来た“仕事”に加わる事に。だがそれは、ヨーロッパからドラッグを密輸する運び屋だった…。

この後は、ヤクザに気に入られた主人公が次第に頭角を現していく一方で、周囲との溝が…という、この手のドラッグディーラーものの定番といえるストーリー。

で、「スカーフェイス」や「ブロウ」等、その手の話って基本、イケイケのヤリヤリでカッケぇ! みたいな感じになるじゃないですか。ところが本作の主演は、いつまで経っても童貞クサいアイゼンバーグ。確かにパーティに出入りするようになり、派手なチャンネーとイイ仲になったりはするんだけど、どうにもモテない感は拭えない(w。

イメージで言うと、主人公を“悪”の道に誘う役のジャスティン・バーサの方にちょっとビックリしました。例の敬虔なユダヤ教徒独特のヒゲ面って事もあるんですが、“普通の人”の印象が強い彼がチョイ悪な役を好演。すぐには彼と気づかないくらい。

全体の雰囲気も、イキがったチンピラが最後は…みたいな破滅的な犯罪映画っぽいモノじゃなく、アイゼンバーグらしいナイーブな青春映画のソレになってる。出来の方もそれなりなので、彼に興味がある人ならといった感じかな。

オマケとしては、主人公の妹役で、アイゼンバーグの実妹で子役時代はお兄ちゃんより売れっ子だったハリー・ケイト・アイゼンバーグが出演。更には、主人公をフる婚約者役でハーヴェイ・カイテルの実娘ステラ・カイテルが出てました。お父さんに似ず、かなりの美人さんになっていてビックリしました(w。