ウィッチヴィル 深紅の女王と戦士たち

原題も'Witchville'。ルーク・ゴス主演のファンタジーアクションです。共演はマイアンナ・バリング、サラ・ダグラス。監督は「CODE; GENE」「SAW レイザー」のシンガポール出身、ペアリー・レジナルド・テオ。

放浪生活を送っていた王子マラカイが王国に戻ると、父王は亡くなり、大地は荒れ果て、国民は飢えに苦しんでいた。その元凶が“深紅の女王”と呼ばれる魔女にあると知ったマラカイは、部下を連れ、討伐の旅に出るが…。

この後は、『指輪物語』や桃太郎といった、この手の話の定番通りに“旅の仲間”を増やしながら決戦の地へ! という流れ。その仲間たちは、兄はムキムキ、弟は優男というこれまたパターンな兄弟戦士に胡散臭い魔術師、中国系の盗賊一家(忍者のイメージも?)といった面々。

ロケ先の中国の風景自体に雰囲気があるし、衣装もTVムービーとしては頑張って重厚感を出してる。そして役者たちも、男女共に世界観にあったイイ顔つきをした面子が揃ってるから、パッと見の映像はかなりキマってました。VFXも悪くない。

ただ、それが動き出すと…。殺陣はショボいし、撮り方や編集のタイミングも悪く、それを今時のガチャガチャ、ブレブレの処理で誤魔化してるだけ。話の方もダラーっとしていて盛り上がりに欠け、全体的にメリハリが無い印象。うーん、キャストに比べて、スタッフの腕の無さが目立ってしまってる。

そんな感じで、いかにもSyFyチャンネルクオリティな凡作でした。それと、「スーパーマン」や「キング・オブ・デストロイヤー」の頃はあれだけ美しかったサラ・ダグラスの劣化ぶりもかなりショック…。