ウォー・オブ・ザ・ゴッド 勇者たちの神話
原題は'Thor: Hammer of the Gods'。ケネス・ブラナーの'Thor'に先駆けて、ユニバーサルテレビジョンが北欧神話をベースに作ったファンタジーアクションです。トール役は「キャリー2」のザカリー・タイ・ブライアン。「ブローバック」のダズ・クロウフォードも出演してます。
航海の果てに、ある不気味な島へたどり着いたトール一行。荒れ果てたこの島にも僅かな人間たちが。そんな中、トールは槌を持った男が大蛇ヨルムンガンドを倒す白日夢を見て…。
うーむ、何でしょうコレは…。IMDbの評価が低いなぁと思ったんですが…。
最初に良いところを挙げると、ロケ地のブルガリアの風景は中々に雰囲気アリ。衣装等もTVムービーにしては頑張ってるかなと。役者の顔つきもまぁまぁ。
しかし、日本はもちろんですが、アメリカでも決してメジャーとは思えないこの題材を扱ってる割りに、話の発端部分がもの凄く雑。一体こいつらが何者で、どうして島までやって来たのかさっぱり判らない。おかげで神話に忠実なのか、大胆な翻案なのかも不明。
また、これはもともとのトール像が荒くれ者設定だから仕方ないトコもあるんだけど、主演のアンちゃんが学園の暴れ者程度がお似合いのハナの無いルックスで…。これも序盤の描き方が不味いせいで、一体どいつが主人公なんだかしばらく理解出来ませんでした。
他の面子も、パッと見は雰囲気があるものの、喋り出すと途端にバリバリのアメリカ英語で、もう神話感ゼロ!
あと、人狼族みたいなの(北欧神話では何だっけ?)も出てきますが、コイツらのデザインがヒドくてねぇ…。
全体を通しても、話もつまんないし、アクションシーン等での躍動感も無い。見るだけ無駄な駄作でした。
気を取り直して、実はケネス・ブラナーの'Thor'はちょっと期待してるんですよ。おそらく現在では資金集めが苦しいであろうシェイクスピア映画の代用になるような、絢爛豪華な大パノラマを見せてくれるのではないかと。ただ、アクションシーンをちゃんと撮れるのかが気がかりですが。
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