パラサイトX - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

11/5レンタルリリースアットエンタテインメント

原題は'Vikaren'。いわゆる“Ｘ”モノで、いかにもバッタモンくさいタイトルですが、何と監督が「モルグ屍体消失」、そしてそのハリウッドリメイク版である「ナイトウォッチ」(ユアン・マクレガー主演の方)のオーレ・ボールネダル、主演も「セレブレーション」「しあわせな孤独」のパプリカ・スティーンに、「ある愛の風景」「ヒットマン」のウルリク・トムセンという、デンマーク製のエイリアン襲来型SFスリラーです。

デンマークの農村に突如宇宙から小さな球体が落下! その球体から飛び出した“何か”が養鶏場のオバサンに入り込んだ! 所変わって、交通事故で母を亡くして以来、孤独な日々を過ごすカール少年のクラスに臨時教師ウーラがやって来る。彼女の奇妙な言動とおかしな授業に子供たちは反発。それを聞きつけた親たちが臨時集会を開いたのだが、ウーラは文部大臣を呼び寄せ、彼らを説得、逆に魅了してしまう。だが、その影でウーラが例の球体を変形させ、文部大臣を作り出していたのをカールだけが目撃していた! ウーラの鞄から見つかる奇妙な写真。ウーラの正体はエイリアンなのか?! そしてその目的は?! かくして子供たちだけの闘いが始まった!!

単なるエイリアンスリラーではなくて、北欧十八番の児童映画の要素を盛り込んでるのがミソの作品、と言うか、実際は逆かな。話の軸はあくまでも、母の死を受け入れられない少年の心の成長の方なので。

で、やはり北欧映画らしく子供たちの顔が実にイイです。デッパくん、ガキ大将、ガリベンくん。ブロンド美少女も多数登場! そして主役であるヨナス・ヴァンドシュナイダー君は「大人は判ってくれない」のアントワーヌ・ドワネルを意識してるのが明白なルックス!!

ハリウッド製の作品とは明らかにリズムが違うし、派手なシーンがそれ程ある訳でもありませんが、当然しっかり作ってあって、児童映画としてもSF映画としてもちゃんと楽しめる非常に興味深い作品だと思います。

欲を言えばエイリアン先生の不思議な授業をもうちょっと見たかったかな。ダーク版「好き!すき!!魔女先生」みたいな感じで。