サイレントナイト

11/2リリース ニューセレクト

原題は'Dood eind'。オランダ製のオカルトホラー映画です。

久しぶりに集まり、スコットランドの森へキャンプに出かけた幼馴染みの男女七人。夜になって凶暴な野犬の群れに襲われ、慌てて近くにあった古びた屋敷に逃げ込んだのだが、次々に奇怪な現象に襲われて…。

基本的にはありがちな幽霊屋敷モノでした。しかし、怪奇現象を表現するVFXや構図の取り方、陰影のつけ方等は、かなりのハイレベル。それ程予算も多くはないと思うんですが、それを感じさせないセンスの良さで、序盤から引き込まれました。

ところが話が進むと、映像面のレベルの高さに比べて、ストーリーや細かい設定、演出面の粗が目立ってきて…。

例えば、オランダ映画なんだから当然セリフはオランダ語。でも舞台はスコットランド。オランダの若者が旅行で訪れたにしては、移動手段はボロいワゴン一台きり。やっぱり地元の人って設定? でも喋ってるのはオランダ語だし…。これ等はセリフを英語に吹替えるか、舞台をオランダ近郊、もしくは場所を特定させないだけで解決する問題だし、実際多くの映画はそうしてます。ところが本作の監督はそれをまるっきり放置!

他にも細かい部分でかなり粗が目立ちます。勿論こんなのB級映画ならよくある事なんですが、本作の場合下手に映像の出来が良いだけに目立っちゃってるんですよねぇ。違う展開にすればもっと面白くなりそうな場面も多々あるし。

うーん、この監督の場合、脚本を誰か別の人に任せるだけで大きく化ける可能性があるんじゃないでしょうか。それ位、映像面では見どころがある作品です。それだけに勿体無いなぁ。ひょっとしたらさっさとハリウッドに行った方が出世しちゃう人かも。

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