スピーシーズNEO

10/3レンタルリリース アットエンタテインメント

原題は'A for Andromeda'。君たちの大好きなパチモン“スピーシーズ”がまたしても登場だッ!! ホントの中身は、英国が誇る天文学者にしてSF作家のフレッド・ホイルの『アンドロメダのA』を映像化、というよりも、ホイルが脚本を執筆し、1961年に英国で放映された同名のSFTVシリーズをBBCがリメイクした作品、というのが正しい様です。主演は「レイヤー・ケーキ」「ミノタウロス」のトム・ハーディと、「スパニッシュ・アパートメント」「ヘンダーソン夫人の贈り物」のケリー・ライリー。更にはポール・マッカートニーの元カノ、ジェーン・アッシャーまで登場!!

情報傍受の為に作られた英国国防省のレーダー基地が、偶然アンドロメダの方角からの怪電波をキャッチする。上層部が止めるのも聞かず、解読を始めた科学者たちは、そこに宇宙人からのメッセージと人類を遥かに凌駕する科学情報が含まれている事を突き止める。そして、メッセージに記されていた全く新しいコンピュータも建造し、更なる交信を続けるうちに、遂に新生命体創造の領域にまで踏み込んだ科学者たちだったが…。

という感じで、丸っきり「スピーシーズ」第一作そっくりのストーリーですが、逆に「スピーシーズ」の方が『アンドロメダのA』からアイディアをパクってたのは明白なので全く問題無し! まぁ、ほとんどのヒトはこの事実を知らないワケだから問題ありなのかも知れませんが。

更に見た人が文句を言いそうなのが、仮にも「スピーシーズ」を名乗っていながら、エログロ要素がほとんど無い事。逆に言うと、いかにもBBCらしい丁寧かつクールな作りで、しかも上記のストーリーを90分弱の間にテンポ良く描いていくから、まるで趣味の良いSF短編を読んでる気分になって、個人的には好印象を持ちました。

そして女科学者と新生命体の二役を演じるケリー・ライリーは、直接的なエロいシーンこそ無いものの、何とも不思議な魅力に包まれていて悪くない。ジェーン・アッシャーの美熟女っぷりも堪能出来るしね。

と言いつつ、IMDb等では余り評価が高くないんですが、これは1961年版が英国では完全にカルト化してるからみたいです。

というワケで、「スピーシーズ」=エログロという方以外には結構オススメの作品だと思います。どうしてもエロい「スピーシーズ」が見たいというヒトは、素直に正統続編の「スピーシーズ4」を見て下さい。

スピーシーズNEO [DVD]