人造昆虫カブトボーグVxV#48

 7がつ25にち/はれ/きょうはおやじとうみにいきました/うみのいえでやきそばをたべました。7がつ26にち/はれ/みんなでやまにキャンプにいきました/はんごうでごはんをたいてカレーをたべました。7がつ27にち/うすぐもり/ボーグバトルサマーたいかいでゆうしょうしました/そのあとみんなでしょうりゅうけんでちゅうかをたべました…。‘8月30日、晴れ、何時の間にかあと二日だ! 夏休みがあと二日しかなくなったッ!!’
終わっていない宿題を抱えて昇竜軒に駆け込んだリュウセイ。ケンの部屋に上がり込み、宿題の見せ合いっこを始めるが、二人ともまるで終わっていない! アブラゼミの鳴き声だけが空しく響く…。‘この役立たずぅッ!!’ 思わず罵りあう二人。‘こんな時に勝治がいないなんて…’ 頼みの勝治は夏休み一杯お母さん、おじいちゃんと南の島へ家族旅行に出かけていたのだ! ケンは店があるので家族の協力等望むべくも無い。リュウセイの親父(ビッグバン)も八月に入って直ぐダークビッグプロジェクトの発動で旅立っていた。‘家族の協力どころじゃないなぁ’‘俺たちで協力するしかないんだよ、もう!’ 残った宿題を分担する事にした二人はバロムクロス!! ところが宿題に取り掛かったのは良いものの、ちっとも先に進まない! ヒグラシが鳴き始め、辺りはすっかり夕暮れ時…。
そしてまったく埒が明かないまま、日が開けて遂に8月31日! どんなに二人で頑張っても宿題が終わらない事を悟ったリュウセイとケン。絶望の余り号泣! そしてその目が怪しく光り、脱兎の如く走り始めた! 目は完全にイッている(w。何と、既に終わらせたヤツから宿題を奪い取ろうという恐ろしい手段に打って出たのだ! 最初のターゲットに選ばれたのは同じクラスの西山君! しかし西山君も終わっていなかった! ‘チッ、真面目そうな顔して使えねぇ’ マジムカつく顔のケン(ww。夏休みの最終日に家にいるヤツは宿題が終わっていない、だったら外で遊んでいるヤツだ! と、何時もの公園に向う二人。ちょうどそこには、お誂え向きにボーグバトルに興じる少年四人が! バトルに勝手に乱入し、宿題を賭けてのボーグバトルを強要する二人。最初は躊躇していた少年たちも、‘お前ら、それでもボーグバトラーかッ!’というリュウセイの言葉にすっかりその気になって条件承諾! ‘チャージ1回! フリーエントリー! 宿題争奪バトル!’‘チャージ1回! フリーエントリー! 宿題争奪バトル!’ 2vs4の変則バトルが始まったものの、対戦相手がリュウセイたちと同じ五年生ではなく、六年、四年、三年、隣町の五年生である事が判明! ヤケになって必殺技ニ連発で少年たちを叩きのめしたリュウセイとケン。‘俺たちには時間が無いぃッ!’‘同じ学校の五年生はどこだぁッ!?’ 再び脱兎の如く走り出して…。
二人が去った公園に偶然ロイドさんが。二人の異変を聞き、驚愕! その頃リュウセイたちは、同じ学校の五年生を探してほとんどナマハゲ状態で街を猛ダッシュ中。それに蔑んだ冷たい視線を投げかける市民たち(w。そうして見つけたターゲットは、市民プールから出てきたばかりのスポーツNo.1少女・西尾弥生(声/西野陽子)と水泳クラブの東ルリ(声/伊藤実華)! 水泳検定一級を賭けてのボーグバトルを強要する二人! ‘やめなさァいッ!’ ロイドさん、ようやく参上! そこをどけとリュウセイが叫ぶと、‘なめんじゃねぇよ、小僧ども…’ 真ロイドさんに覚醒! ‘口で言っても判んなきゃあ、こいつだぁッ!’‘ロイドさん、いや俺たちの邪魔をするってのならロイドッ!’‘へっ、俺たち二人を止められるとでも思っているのか、ロイドぉッ!’‘止めてみせるぜぇ、それが大人の責任ってヤツだ’ 2vs1の変則バトルスタート! いきなり必殺技を発動し、シーザー・カエサル・エンペラーを挟み撃ちにするリュウセイとケン。だが、それをジャンプで交わし、持久戦に持ち込むロイドさん。再戦を繰り返しても決着はつかず、辺りは再び夕暮れ時に。フィールドには夏の終わりを告げるセミの死骸が…。‘夏が…終わった…orz’ 我に返り、絶望の余り号泣するリュウセイとケン。‘諦めるのはまだ早ァいでェす!’ 私も手伝いまァすとロイドさんが助け舟を出し、もう一晩ロイドさんの店で頑張る事に。リンリンちゃんも差し入れを持って来て、徹夜で頑張る三人。明くる朝、宿題をやり遂げ、爽やかな表情を浮かべるリュウセイとケンの姿があった。そして燃え尽きたロイドさん…。
学校に着くと直ぐに、弥生とルリに詫びを入れるリュウセイとケン。ところが教室に勝治の姿が見えない。そして机の中の一冊の本に気がついたリュウセイ。それは『十五少年漂流記』、読書感想文の課題図書だった! まだ宿題が残っていた事を知り、再びリュウセイの目はイッちゃってEND。
夏休み終盤のスリリングな記憶が甦る恐怖篇。そして次回は何と同じ日の勝治のお話! 脚本/千葉克彦