モンスターズ・フォレスト - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

9/4リリースニューセレクト

※予告編

原題は'The Millennium Bug'。よく知らない人たちが作った米製のモンスターホラーです。

1999年12月31日。"Y2K"問題に揺れる街の喧騒を離れて、地図にも載っていない山奥で年越しを迎える事にしたハスキン一家。だがその山には、代々血を重ねてきた狂人一族が棲んでいた！娘を“花嫁”に迎えようと、寝込みを襲って家族を拉致する一族。だが、その山には本物の怪物も眠っていた！

狂人一家は、「クライモリ」の例の一家とまでは行きませんが、見た目もかなりヤバげな者もいる連中。前半戦は、モンスターの復活をコイツを長年追っていたちょっとオカしい動物学者の目を通してチラチラ見せながら、狂人一族が暮らしてきたボロ小屋を舞台にしての二つの家族の死闘を、ちょっとコミカルなテイストも交えながら描いていきます。

一方、山に眠っていたモンスター。コレが単なる巨大動物とかではなくて、昆虫系の顔に無数の牙、背中にはステゴザウルスみたいな背びれで四足歩行という、怪物というより怪獣！というデザイン。そう、四足歩行という事で察せられるように、CGじゃなくて着ぐるみ感溢れる姿なのです。

そして、前述の死闘の方も、殺人シーンの血飛沫等をCGで安く仕上げるんじゃなく、特殊メイクで見せるという作り。もちろんそのメイクだって安っぽいんですけど(w。でも、そのお陰で、ナンとも1980年代のB級ホラーアクションの雰囲気が。

かと言って、最近ありがちな、俺わかってるだろ？という悪い意味でのタランティーノ的な嫌味が無いのも好印象でした。テンポも良いし、怪獣の粘液塗れになる美女なんて絵も飛び出したりするし。

難を言えば、これは好みの問題かも知れませんが、お話を牽引するはっきりとした主役が存在しないのはちょっと気になりました。まぁ、そのお陰で、最後まで話がどっちに転ぶのか、誰が生き残るのかがわからないという事にはなってるんですが。

ま、全然知らない人が作った作品としては、結構な出来じゃないかと思います。

モンスターズ・フォレスト [DVD]