アース・ウォー

アース・ウォー (リバーシブル・ジャケット仕様) [DVD]

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原題は'Nomad the Beginning'。「クイック&アンデッド」のクリント・グリン・ヒュンメルが主演したSFサスペンスです。他はほぼ無名の人たちばかりですが、「ロスト・ワールド/失われた世界」やキャスパー・ヴァン・ディーンの方の「プレデターズ」のジェニファー・オデルや、マイケル・マドセンが出演してます。監督・脚本の人もよく知らない人。

ニューメキシコ。突然かかってきた電話で“弟の事を知りたければある荷物を二十四時間以内にサンタモニカまで届けろ”と指示されたマリアナ。だが、指定された場所にはジョンという名前以外は記憶喪失に陥っていた男だけしかいなかった…。

こう書くと普通のサスペンス映画のようですが、コレと並行して、ホットタブに浸かった偉そうなオッサンが“評議会が〜”とかのたまったり、どうやら連邦捜査官らしいんだけどショボ過ぎてただのアンちゃんにしか見えない男がまた謎の電話で指令を受けたり、謎のアジア人が変なマスクを被ってサイコダイブ(でも誰の脳に進入してるのかがわからない)といったシーンが脈絡も無く出てくるから、ワケがわかんない!

そもそも、謎の男を拾うヒロインからして何者で、彼女の弟がどうなってるのか全然教えてくれないまま始まってるから、彼女自体も観客には謎の人物なワケで…。

こんな感じで、監督の頭の中には出来てるんであろう話の幹や根っ子の部分が明かされないまま、枝葉ばかりを見せていくという、ダメな映画の見本のような作品でした。

その後も、記憶喪失の男がテレパシーを使えたり、襲ってきた男を刺したら青い血が流れたり、“超能力部隊”なんて単語が出てきたり、マドセンが“総統”と呼ばれたりと、チラチラとヒントは出てくるんですが、それら全てが唐突だから、事態はいっこうに解決しない!

映像は意外にちゃんとしてるものの、体調の悪い時には見ない方が良いと思われる電波系トンデモ映画スレスレの作品でした。

面白かったのは、銃を構えてるくせに主人公に石をぶつけられただけで昏倒する等、“捜査官”が弱過ぎるところくらいでした。

クイック&アンデッド― 未来世紀ニューウエスト― [DVD]

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ヤギと男と男と壁と [Blu-ray]

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