レディオ・オブ・ザ・デッド
原題は'Dead Air'。ベテラン俳優コービン・バーンセンの製作・監督・出演によるゾンビ映画です。主演はボクらのビル・モーズリー! 共演も「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世記」のパトリシア・トールマンという嬉しい配役。デヴィッド・モスコーも出演してます。
今夜も人気DJ、ローガンのラジオ番組が始まる。ところがリスナーからの電話で、バスケ会場でテロ事件が発生。毒ガスを吸った者たちがまるでゾンビのようになりながら暴れ回っているのを知ったローガンとスタッフたちは、緊急放送への切り替えを拒否し、そのままテレビを持たないリスナーたちに注意を促す生放送を続けるのだった。だが“ゾンビ”たちの勢いは放送局にまで迫っていて…。
こんな感じで、低予算のゾンビ映画としては中々のアイディア。この後の展開も、基本的に舞台をスタジオの中に限定しながら、決死の緊急バイク中継! みたいな要素を盛り込んだりして結構楽しませてくれます。
しかしながら、それに対するバーンセンの演出がかなり凡庸。正直足を引っ張ってる感さえ…。ゾンビ絡みの場面に目新しいアイディアが無いだけでなく、ここで気の利いた絵をつけてたらもっと盛り上がるのに…というシーンが多々あって残念無念。もちろん芸歴の長さの甲斐あって、映画全体をぶち壊すようなヒドい演出もしてないんですけど…。
あと、ロメロの教えを忠実に実行したのか、判り易過ぎる社会的メッセージ性もハナにつきます。逆にゾンビ映画的なグロさは抑え目な印象。
それでも何しろこのキャスト*1ですから、ゾンビ映画ファンは必見という事で。ホント、アイディアは間違いなくイイですから、その点は安心して下さい。
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