復讐街
- 出版社/メーカー: 松竹
- 発売日: 2009/05/28
- メディア: DVD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
※予告編
ブレンダン・フレイザー主演で'Journey to the End of the Night'という原題ですが、別に「センター・オブ・ジ・アース」の関連作じゃありません。スコット・グレン、モス・デフが共演しているクライムサスペンスです。ブラジルはサンパウロが舞台という事で、カタリーナ・サンディノ・モレノとアリシー・ブラガという南米の名花二人も出演してます。
偶然手に入れた大量のコカインをサバいた金を持って、若妻と共にサンパウロでのナイトクラブ経営から引退する事を決めたアメリカ人、ロッソ。だがクラブを受け継ぐ実の息子ポールがその金の強奪を狙っていた。そんな二人の思惑をよそに、取引き現場に使わしたナイジェリア人の行方が消えて…。
ヤバ過ぎるサンパウロの一夜をバックに描かれる群像ドラマ、なんですが、その軸となるフレイザーとグレンが正直街に雰囲気に合ってない。そして、一応は全編シリアスなテイストなんですが、奪い合うはずの大金はそっちのけで行う行動が二人揃って意味不明なのも…。特に大事なシャブの取引きにクラブの皿洗いにすぎないモス・デフに任せた時点で“こいつらバカじゃねぇの?”という疑問が頭に残ってしまうから、その後の展開がどうにも緊張感の欠けたものに。
逆に、気弱キャラなモス・デフと彼を偶然助けたアリシー・ブラガの、猥雑な裏通りでの珍道中ぶりは結構良かったです。
要するに、力量不足な監督のせいでせっかくの良い素材が台無しになっちゃったってパターン。大金を巡る親子喧嘩か、モス・デフのドキドキはじめてのおつかいツアーかのどちらかに絞り込めばグッと面白くなったと思うだけに残念でした。