ボトム・ダウン

10/5リリース プライムウェーブ
　原題は'The Marchioness Disaster'。1989年にロンドンのテムズ川で実際に起きた遊覧船沈没事故を映像化した実録ドラマです。
1989年8月20日。ある男性の誕生パーティ会場として貸し切られた遊覧クルーズ船マーショネス号が出港する。ところが浚渫船ボウベル号が前触れも無く後方から衝突! 無残に破壊されたマーショネス号はみるみる夜のテムズ川に沈んでいく。パーティに浮かれていた百名を越える乗客たちは、ある者は川に投げ出され、ある者は船内に閉じ込められて…。
パッケージは「ポセイドン」みたいな海洋パニックもの風ですが、どうせ真面目に事故の状況と救助の様子を再現しただけの作品かと高を括っていたら、中々どうして…。
確かにテイストはあくまでもシリアス。ラストも社会派風の苦めな〆。しかしそこに到るまでの、必死に水中でもがく乗客たちの姿や救助する側の混乱の描写が意外な程リアルなもんだから、よくあるB級パニックものなど比較にならないくらいにスリリング! このシーンは思わず見入ってしまいました。
リアルと言えば、何故か裸で川に投げ出されたカナヅチのオバサンが、水中でもがけばもがくほどその巨乳が右に左にブルンブルン揺れるシーンは凄かったなぁ(w。で、せっかく救助船が来たのに、ぶくぶく太った肌が滑って思わぬ悲劇が…。サービスシーンにしては唐突過ぎるし、気を衒い過ぎ。おそらく本当にこういったオバサンが乗客にいたんでしょう。
もちろんドキュドラマですから、スカッとするオチや逆転劇、わざとらしい感動ドラマ等は用意されてませんし、役者も無名な人ばかりですが、ホント意外にパニックサスペンスとして楽しめる作品だと思います。