タラデガ・ナイト オーバルの狼


Talladega Nights: The Ballad Of Ricky Bobby - Trailer

今夏、ソニー・ピクチャーズが贈る、全米初登場第一位なのに日本未公開だった作品をリリースするレーベル、その名も『欧米か!』(ダサい…)の第一弾*1

原題は'Talladega Nights The Ballad of Ricky Bobby'。その個性が発揮されればされる程、日本公開が遠くなるコメディアン、ウィル・フェレルNASCARレーサーに扮したアクションコメディです。監督は「俺たちニュースキャスター」でもフェレルと組んだアダム・マッケイ。

草レーサーだった父親の言葉‘一位を取れなきゃビリと同じだ!’を信じて生きてきたリッキー・ボビーは、ひょんな事からNASCARのレーサーに抜擢されると連戦連勝! その勢いで、ガキの頃からつるんで来たキャル(ジョン・C・ライリー)をセカンドドライバーにする等、傍若無人のやりたい放題。ブロンド美女(元ストリッパー)とも結婚し、父親そっくりの息子二人も儲けて我が世の春を謳歌していた。しかしこれに我慢がならなくなったチームオーナー(グレッグ・ジャーマン)は、リッキーのライバルとしてフランス人F1ドライバー、ジャン・ジラール*2(ちなみにゲイ)を招聘した。ジャンに負けまいとする余り、リッキーはレースで大クラッシュ! そのショックからスピード恐怖症になり、レーサーを引退してしまう。それに妻は愛想をつかして離婚! しかも再婚相手はキャル!? 仕事も家庭も無二の親友までも失ったリッキーの明日はどっちだ?!

ウィル・フェレルの十八番、ホワイトトラッシュ丸出しの知性の欠片も無い俺様最高男が暴れ捲くる! しかし本作はそれだけではなくて、事故の後遺症に苦しみだしてからは意外な展開に。音信不通だった父親が現れてトラウマ克服の猛特訓! ついでに我まま放題に育った息子たちもリッキーの母親が再教育! この辺は家族の再生と真人間への回帰のストーリーで、あれちょっとイイじゃんみたいな。勿論、トラウマの表現や特訓方法は爆笑モンですけどね。

そしてクライマックスは当然ジャンとのリマッチとなる訳ですが、ここも意外と感動系? いやマジでマジで。

レース映画、カークラッシュ映画としても迫力満点だし、これまでのウィル・フェレル主演作とは一味違う、間口の広い快作なのではないでしょうか。ちなみにチーム監督役でマイケル・クラーク・ダンカン、チームの眼鏡っ子役で「カポーティ」のエイミー・アダムスも出演してます。

最後に、Shake'n'Bake!!!

*1:ちなみにこの後登場するのは、レニー・ハーリン監督作'The Covenant'と、ザ・ロック様主演作'Gridiron Gang'の予定。

*2:ようやく「ボラット」の日本公開が決まったサシャ・バロン・コーエン。「アリ・G」もそうだったけど、本作でも彼のなりきりコメディアンぶりが如何なく発揮されてます!