ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

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原題も'The Hangover'。id:HotFuzzことわたなべりんたろうさんが劇場公開運動をされている*1、今年全米大ヒット、というか、R指定のコメディ映画としては歴代ナンバーワンの興収を叩き出した作品がDVD化。監督は、音楽ドキュメンタリーの「全身ハードコア GGアレン」以外は、全作が全米大ヒットにも関わらず日本じゃ劇場公開されてないというトッド・フィリップス。主要キャストもブラッドリー・クーパーが「そんな彼なら捨てちゃえば?」に出てるくらいで、日本じゃほとんど無名の面子。有名なのはヘザー・グラハムマイク・タイソンくらいかな。

ダグとトレイシーの結婚式の五時間前。まだ式場に来ないダグにイラつき始めたトレイシーに、ダグと共に独身最後のバチェラーパーティを開く為、ラスベガスへ向かったフィルから“もう間に合わない…”という電話が入る。一体彼らに何があったのか?!
詳しい内容は、町山大将の『キラ☆キラ』侍功夫師父の素晴らしいエントリを参照の事。

で、自分の感想は、モチのロンでサイコー! テンポ良し、アイディア良し。伏線を怒涛の勢いで回収していく終盤戦、そして更に…と、実に濃密、笑いっ放しでした。

とは言え、コメディ映画好きとしては、「リバウンド」「ゴースト・オブ・ガールフレンズ・オブ・パスト」といった、つまんなくはないけど正直…なレベルの作品を手掛けてきたジョン・ルーカスとスコット・ムーアの脚本家コンビが何故こんな傑作を書けたのかちょっと不思議。やはりこれは、脚本のキモを的確に把握し、その魅力を増幅させたトッド・フィリップスの演出力の賜物なんじゃないかと思いました。

そして劇場公開については、これはもう当然やるべき! です。もちろん傑作だからというのもありますが、レンタル屋という立場から言わせて貰うと、やはり劇場公開されるとお客さんに届く情報量が全然違い、引いてはそれが貸出数に露骨に反映されるんですよ。例えば、ウィル・フェレルの「俺たちステップ・ブラザーズ」と「俺たちダンクシューター」なんて、作品の出来を考えるとどうしてここまで? ってくらいに差がついちゃってたりするんです。

大体、ホントに良い映画なら、DVD化が決まろうが、もうリリースされてようが、スクリーンに掛ける価値は十二分にあると思うんですよね。

ちなみにBlu-ray版だけにノーカット完全版が収録されるそう。って、こんなDVD差別してたら、ただでさえ廉価版待ちが増えて売れなくなってんのに、増々DVDが売れなくなるんじゃねぇの? というワケなので、皆さん、ばんばんレンタルして下さい。よろしくお願いします。

全身ハードコア GGアリン [DVD]

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ビタースウィート・モーテル [DVD]

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ロード・トリップ [DVD]

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アダルト♂スクール [DVD]

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スタスキー & ハッチ [DVD]

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トッド・フィリップスによる大傑作群。全作超オススメ!*2 あと、2006年に作られたビリー・ボブ・ソーントンジョン・ヘダー主演の'School for Scoundrels'はどうなってんだ? こっちも超見たい!!

※'School for Scoundrels'の予告編。内容はid:gakusさんのエントリを参照の事。

恋愛ルーキーズ [DVD]

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※追記。'School for Scoundrels'が「恋愛ルーキーズ」という邦題になってDVD化決定! でもレンタルはおそらくツ○ヤオンリーっぽい…。

※「ハングオーバー」でも目立ってた注目のアジア系コメディアン、ケン・チョン出演作「ぼくたちの奉仕活動」の感想はこちら

*1:当然署名しました。

*2:「ビタースウィート・モーテル」だけ未見。