パレスチナ

パレスチナ [DVD]
5/2リリース プライムウェーブ・ネクシード

原題は'Kurtlar Vadisi Filistin'(英題'Valley Of The Wolves: Palestine')。メーカーは「レバノン」「アフガン」に続くイスラム圏戦争映画第三弾として売りたいようですが、実際はトルコの元スーパー諜報員ポラットが駐留米軍をボコボコにする異色アクション「イラク 狼の谷」の続編、シリーズ最新作なのでした。主演は当然ネジャーティ・シャシュマズ。ただし、前作に出演したビリー・ゼインとゲイリー・ビューシィが激しく非難されたのに懲りたのか、ハリウッド等のスターは出てません。監督も前作とは違う人。

パレスチナ、ガザ自治区に元トルコ軍諜報員ポラットたちが乗り込んで来た! 彼らの狙いは、この血で傍若無人、悪辣非道の限りを尽くすイスラエル軍指揮官モシェの暗殺にあったのだが…。

前作もそうでしたが、主人公が立ち向かう悪役がムチャクチャ悪い! ただのイスラエル兵が“外国人に特権なんか無ぇんだよ!!”とのたまうのを皮切りに、街行くただのパレスチナ人を虫けらの様に殺し捲るわ、“国連なんかクソ”と高笑いするわ。

まぁ、パレスチナ人が虫けらの様に殺されるのは、何にも考えずに真正面から敵と戦う主人公たちのせいという気もします*1。そう、暗殺目的で敵陣に乗り込んだはずなのに、主人公たちに全く計画性が無いのは前作同様。それもあって、ストレートな娯楽活劇としての魅力はちょっと薄いかな。

全体のトーンもシリアスより、リアルより。ではあるんですが、主人公が拳銃を撃つと一発で死んじゃうのに対し、イスラエル兵のは乱射してる割りに全然当たんない等、かなりご都合主義な面も目立ったりしました。

とは言え、とにかく全編パワフルで、面白いモンを見てる感は今回も凄いです。主人公の巻き添えを喰って一緒に追われるハメになるヒロインをユダヤ系アメリカ人のガイドさんという設定にし、彼女とパレスチナの市民を交流させる事で、一方的なプロパガンダに見せないような配慮もしてるし。

という感じで、一見の価値はあるかな、という作品でした。ポラットさん、次はいよいよアフガンに乗り込むのかな? シリアには行かないだろうなぁ…。

パレスチナ [DVD]

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レバノン [DVD]

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*1:一応、“あんたらが来んでも同じだったわ…”的な町の古老のセリフでフォロー。