グリズリー・パーク

原題も'Grizzly Park'。「24」のイイ顔したオヤジ、グレン・モーシャワー主演のアニマルパニックホラーです。

軽犯罪を犯した若者八人が森林公園に集められ、公園内の清掃活動を行う更生プログラムが始まる。だが折りしも、逃走中の連続強姦殺人魔が八人の引率者に成り済まして公園に逃げ込んでいた! 更に森には冬眠を控えた巨大なグリズリーも出没して…。

予告編だと結構良い感じに見えたんですが、実際に見てみると…。

まず根本的な問題として、主役かと思われた凶暴クマーの出番が少な過ぎの遅過ぎ! まぁB級映画で予算の都合もあるだろうし、演出するのも大変そうなのは判ります。その代わりに前座として殺人魔を配したんだろうなぁと思ってたら、こいつが一番最初にやられちゃうんだから訳が判らない。この時点でかなり先行き不安な気分に。

そして襲われるバカ者たちがとことんアホでろくでもないヤツばかりなのも辛かった。似たプロットの「シー・ノー・イーヴル」の時にも書きましたが、全員犯罪者という設定のせいで同情も共感も出来ない訳。そして前述の通りにクマさんが中々襲ってこないから、終盤まで一切の緊張感無し。終始“鬼教官”役のモーシャワーにもブーたれ通しで、見てるこっちがコイツらを殺してやりたくなってくる。

ラスト二十分を切ってからようやくクマさんが襲来。ここからは結構グロい描写満載で切り株シーンのオンパレード、内臓ビロンチョまで飛び出して、やっとスッキリさせてくれるんですが…。

実はこんな展開になった理由は最後のどんでん返しで明らかになる! んですが、こんな構成にしたせいで作品自体が酷い有様になってるんだから世話無いよッ!

そこそこレベルの女優さんたちが揃っていて、全員下着姿も披露してはくれるけど、映画全体がどうしようもないだけに、中途半端なエロが逆にこっちをイラつかせる結果に。どうせそこまでやるんなら、全部脱げよ! みたいな。

『森のくまさん』(EDテーマ)を聞いてこんなにイラついたのは初めてでした。