ダークロード闇夜の逃亡者 - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

原題は'Exit'。「007 カジノ・ロワイヤル」で注目されたデンマーク人俳優、マッツ・ミケルセン主演のスウェーデン製アクションサスペンスです。監督は「JACK」のピーター・リンドバーグ。

投資会社で成功した若き実業家トーマス。しかし経営パートナーが何者かに殺され、その容疑者として逮捕されてしまう。無実を訴える中、迎えた初公判の日、拘留中のトーマスの下に真犯人からの電話が!? 愛する妻子を人質に取られ、多額の身代金を要求されたトーマスは、思わず係官を殴り倒して逃亡したのだが…。

何しろ主役のミケルセンはハリウッド大作のメインキャストに抜擢された逸材ですから、作品全体のムードを押し上げるオーラが漂ってます。余り馴染みの無い他のキャストもそれぞれ役柄にあっていて上々。演出も至ってシリアスな感じで悪くない。

ところが見ている内に妙な違和感が。それというのも、先に挙げたシリアスな雰囲気や設定の細かさに比べて、実際に登場人物が起こす行動のプロセスが単純過ぎるんですよ。例えば主人公が逮捕される件なんて、省略してるのか判らないけど、余りにも簡単に事が進むから驚く暇も無い。

そんな感じなので、主人公を助けるサブキャラも一見魅力的に見えるんですが、実際には大して活躍してる様に感じられない。これは敵役も同様で、完全に描き込み不足。

マッツ・ミケルセンに注目している人は見て損は無いと思いますが、それ以外の人はスルーして貰って問題無いんじゃないでしょうか。