ドラゴン・スレイヤー 炎の竜と氷の竜

ドラゴン・スレイヤー (炎の竜と氷の竜) [DVD]
5/2リリース トランスフォーマー

原題は'Fire & Ice'ですが、ラルフ・バクシの超絶アニメーションの実写化というワケではなく、二匹の巨大竜の対決を描いたファンタジーアクションです。監督は「キャットウーマン」の失敗でハリウッドを追われたのかと思っていたピトフ。主演のおネエさんはTVシリーズのゲスト級で無名ですが、その相手役に「300」のトム・ウィズダム、更にジョン・リス・デイヴィスやアーノルド・ヴォスルーといったベテラン陣がキャスティングされてます。

アウグスティン王の統治の下、平和な時代を謳歌する王国に突如炎竜が襲来! 危機は一旦去ったものの、竜退治を手伝う代わりに領地全てを差し出せという隣国王の理不尽な提案に苦悩するアウグスティン。そんな父の姿を見て、男勝りなルイザ姫はかつて竜を退治したにもかかわらず国を追われた元騎士アラドールが住むという森に向う。だが既にアラドールは亡く、代わりにその息子ガブリエルに協力を頼むルイザだったが…。

VFXマン上がりで映像派(だったよね?)のピトフらしく、TVムービーのスケールを超えた興味深い映像が展開する作品でした。具体的に言えば、幻灯機を使った竜の生態解説アニメーションだったり、炎竜を倒せる氷竜が眠る雪山を登るシーンだったり。

また全身から紅蓮の炎と黒煙を吹き上げながら滑空する炎竜という絵も中々の迫力。ただ、足が無く体の大部分が翼というマンタみたいなデザイン自体は余りカッコ良くなかったなぁ。顔つきも正直ブサイク。やっぱドラゴンも顔が命だと思います。

しかし、絵づらの面白さに対してお話の方はかなり微妙。これはピトフどうこう言う前に、脚本がダメと思います。特にドラゴン同士の戦いと人間サイドのドラマが完全に乖離してるのがヒドかったなぁ。担当してるのは「ツイスター2008」のヒトですが、この手のジャンルには向いてないんじゃないでしょうか。

そんな感じで過度の期待は禁物! な作品でした。