パルス

オリジナル版である黒沢清の「回路」は、達者な人が撮るとこうも怖い絵が作れるのかと驚嘆させられた傑作でした。

で、リメイク版の本作。脚本にウェス・クレイヴンが名を連ねてるとは言え、ほぼ新人の監督ではオリジナル版に比肩出来る筈もなく…。力量の差は、今でも語り草の投身自殺のシーン一つ取っても丸判り。終盤の終末感も、そこに至る展開が急過ぎて余り伝わって来ない。全体で見れば頑張ってるとは思いますけど。

それと、元々のストーリーがかなり東洋的な話だと思うんですよね(要するに常世と現世の現代版でしょ?)。ここは「パラダイム」や「マウス・オブ・マッドネス」みたいに、クトゥルー神話を匂わす設定に組み替えた方が、オリジナル版とは別の面白さが出たんじゃないでしょうか(と言うか、個人的にそういうのが好みなので)。

もう一つ。イアン・サマーホルダー加藤晴彦は、どこか隙があるイケメンって点で似ていると思いました。

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パラダイム [DVD]

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マウス・オブ・マッドネス<dts版> [DVD]

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