蜘蛛の街@チャンネルNECO

鈴木英夫が1950年に大映で撮ったサスペンス映画。主演は宇野重吉、美術/木村威夫、音楽/伊福部昭!!

失業中の男が家族を養う為にチャップリンみたいな扮装をしてサンドイッチマンに。だがその姿を見た男たちから、時給二千円の高給でスカウトされる。男たちから渡された服に着替え、指定された場所を半日かけて歩く主人公。翌朝、自分そっくりの男の死亡記事を見た主人公は、自分が殺人のアリバイ作りに利用された事に気が付いて…。

要するに巻き込まれ型サスペンスでした。これが鈴木英夫の監督二作目なんだけど、それにしては所々にハッとさせる名ショットが。やはりサスペンス演出の巧みな人なんだなぁと再認識。

それはともかく、冒頭の土砂降りのシーンのバックに聞き馴染んだ♪ジャジャジャン ジャジャジャン♪の重厚な伊福部サウンドが。もう、何時ゴジラが顔を出すのかドキドキしちゃいました(w。事件に巻き込まれるまでの展開は、まるで松竹のしみじみ人情劇みたいな話の筈なんだけど、BGMが重厚過ぎて物凄い社会派ドラマを見てる気分に。これは宇野重吉の顔のせいでもある。

キャストでは、若き日の千石規子中条静夫高品格根上淳も出演してました。