虎の子作戦@チャンネルNECO

 ハミダシ刑事5人(宍戸錠、小高雄二、垂水悟郎、山田吾一桂小金治、上司は殿山泰司)の通称‘虎の子部隊’に下された命令は、消えた潜入刑事の足取りを追う事だった。刑事が捜査していた沼浦という町を牛耳る男が怪しいと睨んだ5人は、あの手この手で近づくが…。
ボス役の上田吉二郎が出色。キリスト教の信者で『我が闘争』を愛読し、部下たちにはナチスの様な制服を着せ、円卓式の会議場の椅子は電気ショック付き。自身もヒトラーみたいなチョビ髭(体形はムッソリーニですが)。坊主頭のヅラを被って少年時代の回想シーンも。部下役の安部徹まで制服を着て靴磨きをする始末。この辺はかなりのバカ映画テイスト。黒沢良のナレーションもあって序盤は結構軽快。またストリップ小屋の歌手役で『東京タムレ』の渚マリがかなり際どい衣装で腰をくねらせながらの熱唱シーンもあり。
と、中々面白くなりそうな要素満載(原作/関沢新一だし)なんですが、テンポが悪いのか冗長に感じられて途中で飽きてくる。上田吉二郎に比べて、主役の5人がイマイチ魅力に乏しいし、組織の暴力担当の郷硏治も活躍しないし。センスのある監督が撮ってたら面白くなっただろうなと残念に思えた作品でした。