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サバイバル・レイプ、カンニバル・マン 精肉男の殺人記録

 ツタヤが始め(?)、他社も次々に追随し、すっかりお馴染みになった大手メーカーが発売する廉価版DVDの三枚三千円キャンペーン。映画ファンに取って確かにありがたいモノではありますが、その反動で、どうせ直ぐに廉価版になるんだろうと新譜の売上げは頭打ち。逆に廉価版になってからでイイやと高を括っていたら、何時まで経っても再発されず、気づけば店頭から消えて右往左往するハメにも。

一方、その間隙を突くように、中小のインディペンデントメーカーがリリースする1500円程度のDVDのラインナップがエラい事になってます。例えば、ピーター・ジャクソンの初期作品「バッド・テイスト」と「ブレインデッド」の米国編集版をリリースしたと思ったらAmazonから即効削除されてるランコーポレーション。あるいは1950年代のイイ按配のSF/ホラー映画を発掘しているTCメディア。

そして個人的に大注目してるのが、元々ワンコインDVDで一世を風靡し、今またSF、ホラー、微エロといった1970年代のグラインドハウス系作品を連続リリースしてるフォワード! 特に今月リリースされた二作品は自分のストライクゾーンど真ん中だったので購入、早速見てみました。

サバイバル・レイプ

サバイバル・レイプ [DVD]

サバイバル・レイプ [DVD]

原題は'Sunburst'(別題'Slashed Dreams')。ロバート・イングランドが出演している1975年の作品です。監督はブリット・エクランド出演作「ダーク・アイズ」が日本でもビデオ化されていたジェームズ・ポラコフ。

大学を中退し、山奥に籠もって生活しているという旧友マイケルを訪ねる事にしたロバートとジェニー。道無き道を進み、ようやくそれらしい山小屋にたどり着いたものの、マイケルの姿は無い。山登りでかいた汗を流そうと生まれたままの姿になって湖へ飛び込む二人だったが、それを見ていた地元の男どもが夜になって襲って来て…。

要するに「鮮血の美学」の影響下にあるのが明白なレイプリベンジスリラーなんですが、そこに至るまでが長い! 前半は、この時代の映画らしい女性シンガーのフォーキーな歌声に乗せて、主人公二人ののん気な山登りの様子を延々と見せられます。途中、森のクマさんに出逢って寝たふり…みたいなシーンもありますけど…。

で、いざそういうシーンが始まっても、正直エログロ度はそんなに大した事無かった*1。むしろどちらかと言えばドラマ要素の強い作品で、レイプされた後の女性のケア&彼女を守れなかった男の心情みたいなのを割かし丁寧に描いていて、これはこれでアリ! な気がしないでもなかったです。

ちなみにロバート・イングランドはレイプ魔じゃなくて、話の軸になってる旧友の方(おかげで終盤ようやく出るだけ)。傷ついた女の子を優しくいたわるイングランドの若き日の姿はファンには貴重でしょう。あとヒロイン役の女優さんが結構レベル高かったのも特筆すべき点かと(ヒドいの多いからねぇ)。

カンニバル・マン 精肉男の殺人記録

カンニバル・マン 精肉男の殺人記録 [DVD]

カンニバル・マン 精肉男の殺人記録 [DVD]

原題は'La semana del asesino'(英題'The Cannibal Man')。1972年製作のスペイン映画です。

食肉工場で働くマルコス。ある夜、恋人とのデートの帰りにタクシー運転手と口論になり、弾みで撲殺してしまう。明くる日、警察に出頭しようと説得する恋人まで絞殺してしまったのを機に、マルコスが溜め込んだストレスが爆発。周囲の人間を次々に殺していって…。

こっちは一転してグロ度満点! 冒頭、解体される牛から血が滝の様にドバーッ!! 殺しの方も最初こそ撲殺、絞殺ですが、どんどんとエスカレートしていって、顔面をスパナでボコッ! 首を出刃包丁でスパッ! そして米盤DVDのジャケになってる肉切り包丁を顔面にグサッ!! という具合。

で、何故“カンニバル”なのかと言えば、死体の処理に困った主人公が職場のミンチマシンに放り込んで…というウゲーッとなる展開になるからなんですねぇ。

エロの方も、序盤からこれまたレベルの高い恋人役の女優さんのヌードが。早々に退場しちゃうのがホント勿体無かったなぁ。

と言いつつ、意外にもこちらの方もドラマ性の強い内容でした。主人公が大量殺人を犯すのは、狂気がエスカレートしてじゃなく、死体を見られそうになって仕方なく…という流れだし、終盤もかなり内省的といっていい感じで、序盤のテンションの高さは何だったんだ?! と不満に思うヒトもいるかも。

まぁ両作品とも、伝説というほどには面白くも凄くもないけれど、1970年代のB級映画好きならそれなりに楽しませてくれる内容ではないかと。個人的には悪い買い物では無かったと思います。

ちなみに両作品とも4/23にレンタル版がリリースされますのでヨロシク。

さてさて、気づけば来月以降フォワードがリリースする作品の情報がアップされていたので、ついでに紹介しときます。

月光石 ボリス・カーロフのグール [DVD]

月光石 ボリス・カーロフのグール [DVD]

原題は'The Ghoul'(予告編)。1933年製作のボリス・カーロフ主演作。
ブラッディ ドクター・ローレンスの悲劇 [DVD]

ブラッディ ドクター・ローレンスの悲劇 [DVD]

原題はこちらも'The Ghoul'(サンプル動画)。こっちは1975年製作、監督/フレディ・フランシス、主演/ピーター・カッシングジョン・ハートというホラー篇。
ブルーマン 魂の彷徨 [DVD]

ブルーマン 魂の彷徨 [DVD]

原題も'The Blue Man'。カレン・ブラック主演の吸血鬼ホラー。
ブギーマン 死霊の鏡 [DVD]

ブギーマン 死霊の鏡 [DVD]

原題も'The Boogeyman'(サンプル動画)。「ゾディアックキラー」等、現役のZ級監督ウーリー・ロメルの代表作が再DVD化。
ロストユニバース 魔宮伝説からの脱出 [DVD]

ロストユニバース 魔宮伝説からの脱出 [DVD]

原題は'Prisoners of the Lost Universe'(サンプル動画)。ジョン・サクソン出演のSFアドベンチャー。コメディ風味だった気が。
火星超特急 [DVD]

火星超特急 [DVD]

原題は'Flight to Mars'(予告編)。1951年製作の宇宙SF。うーん、こういうのはこのメーカーには既に求めてないんだが…。それはともかくおネエさんたちのミニスカ制服がイイねぇ。
ラブ・オア・マーダー 愛欲殺人 [DVD]

ラブ・オア・マーダー 愛欲殺人 [DVD]

原題は'Kemek'。1970年製作、「ブラッディナイト 聖し血の夜 [DVD]」のセオドア・ガーシュニー監督によるスリラー映画。
ギャラクシー・インベーダー (オレだって侵略者だぜ!!)[DVD]

ギャラクシー・インベーダー (オレだって侵略者だぜ!!)[DVD]

原題も'The Galaxy Invader'(予告編)。伝説のゴミ映画「オレだって侵略者だぜ!!」が何とDVD化! ドン・ドーラー!!

こんな感じで、出してくれるだけでありがたい*2作品をリリースするフォワードですが、個人的に注文が一つだけ。それはもうちょっとだけジャケに気を使って欲しいって事!

今月の二作品はまだ良い方。以前出たヤツを、米本国での公開時のポスターと見比べて下さいよ。

セックスandソサエティ/大人の恋愛講座 [DVD]

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原題は'Guess What We Learned in School Today?'(サンプル動画)。

SEX・アフタースクール チアガール課外授業(ヘア無修正版) [DVD]

SEX・アフタースクール チアガール課外授業(ヘア無修正版) [DVD]

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原題は'The Cheerleaders'(予告編)。

インモラル個人教師 The Teacher [DVD]

インモラル個人教師 The Teacher [DVD]

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原題は'The Teacher'(予告編)。

ねーッ?! そりゃ中身は大した作品じゃないけど、何も今時のホントに安い作りの洋ピンと間違えそうなジャケ&邦題にしなくてもいいでしょうに。元のポスターをチョチョイと弄ったジャケにすればタワー辺りでジャケ買いが多発すると思うけどなぁ。この辺はマジで一考をお願いしたいと思います。

*1:どうりでYouTubeに全編上がってるワケです…。

*2:出さなきゃ誰も気づかないという気もしますが…。