アルティメット・エネミー

アルティメット・エネミー [DVD]

アルティメット・エネミー [DVD]

原題は'The Eleventh Hour'。元特殊部隊の凄腕が北朝鮮兵士と対決するサスペンスアクションです。ジャケは「エネミー・ライン」風でイイ感じですが、製作プロダクション、監督、主演俳優全てが初耳の面子。

五年前、北朝鮮に潜入した特殊部隊員マイケル。だが二年前に奇跡的に生還した彼は別人の様に変わっていた。そんな中、別れた妻のレイチェルから見知らぬ男たちに襲われた事を聞いたマイケルだったが、彼もまた覆面の集団からの襲撃を受け、拉致されてしまう。彼らを襲ったのは北朝鮮の元将軍一味。レイチェルの頭に超小型事件爆弾をセットし、マイケルに彼の元上官メイソンの暗殺を強要するのだった…。

画面の端々から低予算ぶりが露見するんですが、スタッフとキャストの真面目さが伝わったのか、この規模の作品にしては見られる映像になってます。これは無名ながら見栄えの良いキャストのルックスによる所も大。特に奥さん役の女優さんは、もうちょっと今風のメイクをすればTVシリーズのゲストくらいなら十分にこなせる美人さん。

でもねぇ。全体の出来はイマイチでした。こっちは脚本の酷さが一番の原因でしょう。何しろ、話の鍵になりそうなポイントが前半のうちにはほとんど明かされないんだもの。おかげで何を取っ掛かりに話を追えばいいのかさっぱり掴めないまま折り返し地点まで行ってしまう。オイしいネタは引っ張って…というつもりなんでしょうけど、別に役者に魅力があるわけじゃないし、映像だってこの規模ならってだけで取り立てて凄いわけでもないから、興味の持続は困難。はっきり言って前半はつまらなかったです。

アクションシーンがやたら飛んだり跳ねたり蹴ったりなのを見ると、アジアかぶれのアンちゃんたちが一生懸命作った作品ってトコじゃないでしょうか。まぁそういうのは世界中で作られてて、自分もいっぱい見てますが、それらの中ではマシな方かな。ホントに独り善がりでヒドいのが山ほどありますからねぇ。日本語吹替版で見ればだいぶ印象が変わるかも知れません。自信は無いけど。