Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼

 ケビン・コスナーが連続殺人鬼で、それを追う捜査官がデミ・ムーアという、2時間ドラマみたいなキャスティングのサイコサスペンス。
でも肝心の二人がほとんど絡まないから詐欺みたいなモン。しかも、おそらくは“悪役を演って起死回生のカムバックだ!!”と意気込んでたに違いないコスナーが、結局は何時も通りの無表情かつオナニー気味の演技(実際真っ裸にもなるし)だから、とても殺人依存症の狂人には見えない。お陰でコスナーの新しい魅力なんてさっぱり伝わって来なかったです。
一応は、主人公に囁き掛けるウィリアム・ハートがいるからそういう演技を避けた、って事なんでしょうが、この設定自体が上手くいってるとは思えなかったなぁ。
と言うか、ウィリアム・ハートデミ・ムーアも、この話にいらないんじゃないの? そう思っちゃうくらいに演出もシナリオもヒドい出来(特にオチ!)。「カフス!」の監督・脚本コンビの作品なんだけどなぁ。
良かったのはマージ・ヘルゲンバーガーとダニエル・パナベーカー*1の母娘くらい。でもリリースするのがフォックスなんで、ほとんど出番の無いレイコ・エイルスワースの方で押すみたいです。彼女のファンなら「ブラックカーテン」を見た方が良いと思いますが。

*1:スカイ・ハイ」。「SHARK」でのジェームス・ウッズの娘役もイイ!!