ファイナル・ソルジャー


1/25レンタルリリース クロックワークス

原題は'River Queen'。パッケージも邦題もアクション映画みたいですが、実はキーファー・サザーランド出演の歴史戦争ドラマです。本当の主演はサマンサ・モートン。監督が「心の地図」「奇蹟の輝き」のヴィンセント・ウォードと聞けば、内容を察せられる方もいるのでは?

1860年代のニュージーランド。そこでは未だイギリスからの開拓民とマオリ族との戦闘が続いていた。医者の娘として境界線近くに暮らすサラは、偶然出逢った族長の息子と愛し合い、一夜限りの逢瀬で妊娠してしまう。だが恋人は疫病で亡くなり、周囲から蔑まれながらもサラは一人息子を育てるのだった。だが数年後、突如現れた息子の祖父である族長に息子を誘拐されてしまうサラ。異国の地に疲れていた父親は妹を連れてイギリスに去り、サラは父の跡を継いで医者として働きながら一人息子を探すのだが…。

まず肝心のキーファーですが、これは完全に助演級。もしくは特別出演のポジション。一応ヒロインを影ながら支える開拓民役ですが、恋敵役のクリフ・カーティス(「ダイ・ハード4.0」「サンシャイン2057」)の方が目立ってました。見せ場はあるけど、彼目当てで見るとちょっと辛いかも。日本語吹替はちゃんと小山力也らしいんですけどねぇ。

で、ヴィンセント・ウォードの過去の作品を見た事がある方ならお判りだと思いますが、とにかく映像が綺麗! ニュージーランドの深い深い原生林とそこに流れる大河の迫力が圧巻です。これは一見の価値ありでしょう。

しかし。ストーリーは二人の男に愛された女が歴史の波に飲み込まれて…みたいな話なんですが、正直自分には上手く伝わって来なかったなぁ。だって両陣営を行ったり来たりしてるヒロインが、結局何を求めているのかがよく判らないんだもの。息子救出の話か、恋愛モノか、どちらかに絞って、もっと自然描写の方に時間を割いて欲しかったです。

まぁ、ながら見にはかなり向かないタイプの作品だと思いますから、ガッツリ入り込んで見たら評価も変わるかも知れませんが。

キーファー・サザーランドの劇場未公開映画「ガンブラスト」の感想はこちら

※同じく「シークレット・パラダイス」の感想はこちら