危険な英雄@チャンネルNECO

鈴木英夫が1957年に、当時助監督だった須川栄三のオリジナル脚本を映画化したサスペンスドラマ。主演は何と石原慎太郎・現東京都知事!

社長令息の誘拐事件を軸に、スクープ奪取の為なら手段を厭わない血気盛んな青年記者を慎太郎が演じてます。一応アンチヒーローものなんでしょうが、慎太郎の演技の不味さと育ちの良さからか、お坊ちゃんが悪ぶってるだけに見えて、どうにも締りが無い。寧ろ主人公が出てないシーンの方が魅力的に見えたり。芥川也寸志によるのん気な音楽も作品に合ってたのかなぁ? ラストも救いが無さ過ぎ。

とは言え、石原慎太郎をフォローすべく(?)他のキャストは充実。被害者の姉役で司葉子(役名・三原葉子!!)、捜査主任に志村喬、慎太郎の上司役で小沢栄太郎多々良純、ライバルのエリート記者役で仲代達矢、犯人役は宮口精二。そして犯人にTVを通じて呼び掛けるプロ野球選手役で三船敏郎まで! この面子だけで一本作った方が絶対面白くなった気がします。