悪魔と天使

悪魔と天使 [DVD]

悪魔と天使 [DVD]

今月もこんなのばっかだよ! しかも今発注検討している七月下旬から八月上旬までの期間にやたら「天使と悪魔」便乗ジャケの作品が乱発されるんですよねぇ。でもリリースされる頃には劇場公開は終ってるだろうし、DVD化はまだ先であろうこの時期に合わせたのかさっぱり判りません。まさかソニーの圧(ry。

で、本作は原題が'The Visitation'。米本国では結構知られた存在らしいフランク・ペレッティという作家の作品を、「THR3E 影なき爆殺魔」のロビー・ヘンソンが映像化したオカルトスリラーです。葉加瀬太郎みたいな髪型でジャケのど真ん中にいるのはエドワード・ファーロング! マーティン・ドノヴォン、ケリー・リンチと共に主演してます。怖い顔のヒト、ドン・スウェイジもチョロっと出演。

小さな町で次々に“奇跡”が発生。妻の死以来、信仰を捨て荒んだ生活を送っていた元牧師トラヴィスにも、死んだばかりの愛犬が甦るという奇跡が起きる。やがてトラヴィスは、ブランドンという青年が“奇跡”を起こす瞬間まで目撃。町民たちはブランドンと彼が引き連れる三人の男たちの下に集まり始めるのだが…。

この後は、どうしても“奇跡”が信じられない元牧師が、息子を青年に取られた女と共に青年の正体を探り始めるという流れ。その後の展開は邦題がほとんどネタバレになっちゃってます。

現在のアメリカにおける信仰事情がベースになってる作品で、話自体も驚きは無いものの、ミステリーとして悪くない感じ。でもこの監督の過去にリリースされた作品同様に、映像から伝わるパワーみたいなのに欠けていて映画としての面白さが乏しいのが残念。とんでもなくヒドい出来ってワケでもないですけどね。

映画として凡作になったのは、今のショボくれたファーロングに“イエスの再来か? それとも?!”と見る者に思わせる様な魅力が欠けてるのも原因でしょう。

ロビー・ヘンソンの最新作は、本作のフランク・ペレッティと「THR3E」のテッド・デッカーが原作を書いたスラッシャーホラー'House'。マイケル・マドセンやビル・モーズリーが出演してるから日本でも最悪DVD化はされるでしょうが、出来の方はどうなんでしょうか。