デス・ルーム
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2009/04/24
- メディア: DVD
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原題は'Trapped Ashes'。ジョー・ダンテ、ケン・ラッセル、ショーン・S・カニンガム、モンテ・ヘルマン(!!)、ジョン・ゲイタ(ウォシャウスキー兄弟作品のVFXマン)という凄い面子が揃ったオムニバスホラーです。出演もヘンリー・ギブソン、ディック・ミラー、そしてジョン・サクソンという思わずオッ! となる面々。アスミックとTBSが出資してるからか、石橋凌や杉本彩も出演していて、音楽も川井憲次が担当してます。
古びた撮影スタジオの見学ツアーに参加した七人の男女。老ガイドに無理を言って、かつて恐怖映画が撮影されたお化け屋敷のセットに入ったのだが、まるで空間が歪んだ様な奇妙な部屋に閉じ込められてしまう。時間つぶしも兼ねて、ツアー客たちは恐怖映画の展開通りにそれぞれのおぞましい恐怖体験を話し始めて…。
それぞれ二十分前後の短編なので詳しくは書けませんが、自分が勝手につけた邦題で中身を想像して下さい。まずダンテがプロローグとエピローグを担当。ラッセル篇は売れない女優の豊胸手術を巡る『吸血バストにご用心』。カニンガム篇は日本ロケも敢行、アニメパートも挿入しての『呪いの日本画・地獄めぐり』。ヘルマン篇はコーマン門下生時代の自分を投影したかの様な『ある映画監督からの遺言状』。そしてゲイタ篇は『恐怖! 悪魔の寄生虫!!』ってな内容。
出来の方は全てそこそこレベル。ただ、全話セックス絡みのストーリーで女優さんのヌード*1が盛り込まれてたり、グロい描写もあったりするんで、ホラー映画ファンなら暇つぶしにはなるんじゃないでしょうか。特にモンテ・ヘルマンの新作なんて、それだけで貴重ですからね。
それはともかく。メーカーが作ったトレーラーなんですが、カニンガムや川井憲次の名前は出てくるものの、ダンテもラッセルもヘルマンにも一切触れていない! うーん、彼らでは売りにならないと思ったのか、それともこれまでに撮った作品を全く知らないのか。こっちの方が、日本の映画業界を考えるとよほど怖かったです。
*1:何故か女装したラッセルまで!!