ワルボロ
昨年の「クローズZERO」の大ヒットを、不良映画の本家本元である東映の方々は複雑な思いで見ていたそうですが、だったらまずこの映画をもう少しはヒットさせろよと。だってこっちも予想以上の快作だったんだもの。
まずヘンに感動させようとか恋愛要素を強調させて女性客まで取り込もうみたいな色気を見せずに、男同士のじゃれ合い(ケンカ含む)に終始しているのが良い。
そしてガリ勉君から突然不良になった主人公の微妙な心情を松田翔太が好演。一方、どこまでも硬派な相方ヤッコ役の福士誠治の面構えも良いなぁ。正月休みに「のだめカンタービレ」集中放送を見ていたから、それとのギャップもあったので余計に彼の素晴らしさが判った気が(木村了も本作の方が良いね)。
前述の通り恋愛パートが意外に薄めなので出番は少ないけど、新垣結衣のマドンナっぷりも中々。高部あいもいかにもヤラせてくれそうなカワイコちゃん役がハマってました。
戸田恵子、仲村トオル、ピエール瀧(マジ怖ぇよ)と、大人サイドのキャストも良い。弓削智久の中学生役は流石に無理があったけど(w。やはり東映(というかセントラルアーツ)はこういう不良性感度の高い映画をドンドン作るべきだと実感。どう考えても当たる訳が無いヅカ上がりの姉ちゃんを使った時代劇なんか撮ってる場合じゃないよ!
と褒めつつも、やはりこの手の映画を一本立てで見るのは辛いよなぁ。入場料を下げる気が無いんなら、二本立て興行を復活させるのはアリだと思います。だって今スタッフ間で「グラインドハウス」のどっちが好きかって話で延々と盛り上がってるもの。ほとんど男子中学生の会話レベルで(w。今の若者たちにも是非この楽しさを知って欲しい(薬師丸ひろ子と原田知世のどっちが好みかみたいなのね)。
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