天元突破グレンラガン#27

 最終回。でも微妙〜。今時‘否、断じて否’だって(w。作画も描き込みは凄いが、ゴチャゴチャしてるだけで何やってるのかさっぱり判らん。そしてラスト。理由を暗に匂わしといた上でニアが消えて感動〜で良いのに、消えてから一々種明かしをするからドッチラケ。“二十年後”にしては皆老け過ぎなのは言わずもがな。
見終わっての感想。スタート前、どこかで“本格派の熱血ロボットアニメを復興させる”みたいな記事を読んだ気がするんだけど、それで自分が勘違いしてしまったのが運のつき。まさか制作発表時に今石洋之が語った‘30年生きてきたものの集大成’ってのが、これまでのロボットアニメの名場面、名シチュエーションを今の作画技術でオマージュして羅列するオサレ作画アニメの事だとは思わなかった。そんな訳で、途中で完全に裏切られた気分になってシラけちゃった。まぁ勘違い(?)した自分が悪いのかも知れないけど。
ただ、これが全ての悪の根源だとは思わないんですよ。今時の表現手段としては当たり前のものだし(代表的なのはタランティーノね)。そういうオマージュを使って全体を盛り上げ、更に新しい熱い何かを吹き込んでくれれば良かったんだけど、少なくとも自分にはそういったモノは伝わって来なかった。
この原因は作画と反比例して全く描き込まれないキャラクターたちにあったと思う。これも富野アニメのオマージュで形だけは群像ドラマになってるんだけど、ほとんどの面子が集まってくる過程をはしょってるから完全に空気。それならそれでそのまま空気にしちゃえば良いのに、中途半端に見せ場を作るから、本来目立たせなきゃいけないヨーコたちのドラマが薄くなってる。最終回までそんな演出になってた所を見ると、監督もシリーズ構成も、あれで描けてると思ってたんだろうか。
この物語なら寧ろキャラクターを思いっきり絞り込んで、シモン一人を目立たせる構成にした方が良かったと思う。おそらく監督が本気で思い入れがあるのはシモンだけだった気がするし。あとロシウもだね。でも、そんなロシウがラストバトルに参加してないんだから、これは根本的なミスと言わざるを得ないなぁ。