人造昆虫カブトボーグVxV#27

 日本ボーグバトル協会本部ビル。日本ボーグバトル協会強化委員・松代権左衛門の下に、同じく強化委員の平野がやって来た! ‘こ、これを見て下さい’‘ん? こ、これはッ!?’ その頃、ニューヨークへ降り立ったリュウセイ一行。しかし、出発直前のビッグバンの一言を柄にもなく気にしているリュウセイだった。気晴らしに十年ぶりに故郷へ帰ってきたロイドさんの案内で観光をする事に。‘不味いハンバーガーの店やッ、不味いホットドッグスタンド、不味いステーキハウス’‘おお、イイねイイねぇ、やっぱアメリカは大雑把でビッグだからなぁ!’ そしてセントラルパークへやって来た一行。‘でっけぇ! 流石アメリカ!!’ すると草ボーグに興じる子供たちが。思わず覗きに行くと、‘HEY YO! 何見てんだよ、お前ら!’ アメリカのガキどもが喧嘩を売ってきた! 当然ボーグで勝負! ‘それにしても口の悪い子供たちだなー’ お前が言うな、リュウセイ(w。‘これが有名なスラングってヤツです…’ 色々あって‘チャージ3回! ブルックリンエントリー! 2on2! ノーオプションバトル!’‘チャージ3回! ブルックリンエントリー! 2on2! ノーオプションバトル!’ 勝治&ケンが参戦するが力量差は歴然。二人とも必殺技を繰り出すも何故か完敗! ガキどもにバカにされると、‘おい、お前たち! 俺と戦えッ!!’ リュウセイ参戦! ‘チャージ3回! ブルックリンエントリー! ノーオプションバトル!’‘チャージ3回! ブルックリンエントリー! ノーオプションバトル!’ 全く手を抜く気の無いリュウセイは‘行くぞ! 俺のトムキャット・レッド・ビートル! レッドアウトゴールデンマキシマムバーニング!!’ が、相手のボーグに跳ね返されて完敗!! 流石にショックを受けて涙目のリュウセイ。‘ノ〜〜〜ッ!!’ ホテルに帰っても意気消沈の三人。‘これが世界の壁って言うヤツか…’ そこへ松代、平野両強化委員が現われた! 二人がリュウセイに告げる衝撃の事実! それは!? ‘マシンの差だ…’
何とアメリカでは日本とはレギュレーションが違っていた! サイズ、内蔵ギア、重量、その他全ての面がアバウトでデカかった! ロイドさんがいた頃にはそんな事はなかったのだが、何でも一番にならないと気がすまないお国柄! 遂には国際共通レギュレーションまでアメリカサイズに決定されていた! ‘もう…諦めるしかないのか…俺たちはもう…’ 落ち込むリュウセイだったが、何と日本のプロジェクトチームが新レギュレーションとリュウセイに合わせた純国産ニューマシンの開発を急ピッチで進めていたのだ! ‘名付けてVモデル!’ 雷ビガーン! ‘Vモデル!?’ も一つ雷ビガーン!! ‘何故…何故俺にそんな事をしてくれるんだ?’‘おいおい忘れた訳じゃないだろう、フフッ、君は私たち日本の代表なんだよ!’‘ありがとう松代さん’
‘そして…彼らの挑戦が始まった…’(田口トモロヲ調で)。愛媛県松山、日本ボーグバトル財団・松山ボーグマシン研究所。研究開発チーフ・児玉を中心に、金原、田野倉、白金、荒木こずえ(声/中川里江)等が不眠不休の努力を続けていた! 以下、「プロジェクトX」のユルいパロディと猿芝居が展開(w。‘彼らは…待った…マシンの完成を信じて…’(リュウセイたちのニューヨーク観光旅行スケッチ、そして巨大おもちゃ屋をリュウセイが見つけて…)。そして遂にニューマシン、トムキャット・レッド・ビートルの1.5倍のスペックを誇るモンスターマシンが完成! ‘だが…彼らの挑戦は終わっていなかった…’ 空港への道が大渋滞! そこへバイクで駆けつけた金原とこずえ! 間一髪出発に間に合ったものの、今度はハイジャックに遭遇! これもボーグに賭ける思いで倒してニューヨークに到着するも、次々にニューヨーク名物の強盗たちが出現! 金原が、チーフが倒れ、最後に残ったこずえがホテルを目の前にした瞬間!? 通行人にぶつかった弾みでニューマシンの入ったケースを放してしまうこずえ。そして無情にもその上をトラックが踏み潰して行く…。ちょうどその時、ホテルからリュウセイたちが現われた! ‘ごめんなさい、あなたの為にここまでニューマシンを運んで来たの…だけど…だけど…’‘大丈夫! 安心しなよ!’‘えっ?!’ 真新しいマシンを差し出すリュウセイたち三人。おもちゃ屋でニューマシンを買っていた!! ‘そう言えばさ、名前はどうすんだ?’‘そうだなぁ、Vかな…トムキャット・レッド・ビートルV、良い名前だろ?!’ ニューマシンを手に、いよいよ世界大会が幕を開けてEND。
リュウセイの外道っぷりが見事に発揮された良エピソード。脚本/大和屋暁