ジェネシス

ジェネシス [DVD]

原題は'Strom'。スウェーデン映画で、パッケージはヒロインアクション風ですが…。

ストックホルムで怠惰な日々を過ごしていた青年、ドニー。だが、ある夜彼が乗っていたタクシーに見知らぬ女が乗り込んできた事から生活は一変する。謎めいた言葉を残して去っていった彼女を探すドニー。インターネットで検索した結果に導かれ、巨大なネットカフェに来た彼は、彼女が主人公のゲームに皆が興じているのを知る。更に奇妙な銀の小箱を手に入れて…。

いきなりぶっちゃけると、ヒロインアクションじゃありませんでした。平たく言えば巻き込まれ型サスペンス。でも本当はスウェーデン版「マトリックス」という感じの作品。別に救世主になる訳ではありませんが、つまらない日常に飽き飽きしていた主人公が、謎の女(これがゲームの主人公だったり、コミックの主人公だったり)に導かれ、奇妙な世界に入り込んでいくという流れなんで。

で、序盤の演出は実に今風なオサレ感覚。別に目新しくは無いですが、スウェーデン人も中々やるなぁと感心。でもその後が観念的過ぎて、余りエンタテインメントとして上手く行ってないのが残念です。この辺は才能の限界でしょうか。それこそヒロインにアクションをバンバンさせても良かったのでは?

それにしても何故この映画をヒロインアクション風で売ろうとしたのか謎。だって、唯一それらしい場面のコミックの中のヒロインの格好がダサ過ぎるんだもの。更に追い討ちをかける様に、それを下手なイラストでパッケージに採用してるんですよねぇ。この辺はパッケージで騙す事では定評(?)のあるアルバトロスにしてはしくじったなと思います。

主演の兄ちゃんは中々のイケメンなんで、彼をメインにしたスタイリッシュサスペンス風で売った方が嘘も少ないし、良かったと思うんですが。