神の手 血塗られた儀式

神の手 血塗られた儀式 [DVD]
3/2レンタルリリース ミッドシップ

原題は'Vilsen'(英題'Ave Mater')。WOWOWで先行放映された北欧スリラーです。スウェーデン製なんですが、スタッフやキャストは全く知らない人たちばかり。

ヨーテボリで女性ばかりを狙った連続猟奇殺人事件が発生する。被害者の背中は謎めいた文様の様にえぐり取られていた。そんな中、警察署にガブリエラという女性が現れ、事件は“神の子ら”というカルト集団が起こしたものだと告げて…。

女性は、1975年に生き別れた父親から託されたメモを基に、独自に集団を追っていた。女性の怪しげな雰囲気に、ヨーランたち刑事は取り合わなかったのだが…という展開です。

主人公の刑事は仕事にかまける余りに家庭は崩壊…という部分を含めて、「ドラゴン・タトゥーの女」以降の北欧ミステリーとしては如何にもな展開。淡々としたテンポと猟奇的な話が両立してるトコとか。

ただ、美男美女の宝庫という先入観のあるスウェーデンの役者さんたちにしては、主役の男女も、邪教集団の連中も被害者も、揃いも揃って正直パッとしないルックスばかりなせいもあって、ぶっちゃけ盛り上がらない…。

でまあ、凡作だなあ…と思いながら見ていたら、何あの終盤になっての急展開! そりゃ、切ったりするトコが、血がビュービュー飛び散って妙にドぎつかったりはしたけど…。

そんな、ある意味“どんでん返し”があったにしても、やっぱり全体の印象は変わらなかったなあ。大体、あんな小太りの冴えないオッサンを捧げられても神様は喜ばないだろう…。

監督のラスムス・ティルジティスがその前に撮ってた作品の予告編。こんなのを勝手に撮るのは許すとしても、タイトルくらいはもうちょっと捻れよ!という。