キル/オフ

キル/オフ [DVD]

キル/オフ [DVD]

原題は'Sam Was Here'。「キングダム・ウォーズ 魔界からの侵略者」のラスティ・ジョイナー主演のアクションサスペンスです。仏米合作ですが、セリフは英語でロケ地もカリフォルニア。監督はコレが初長編の人のよう。

ロサンゼルスの近郊ながら何も無い砂漠の町に、上司の指示で営業にやって来たサム。だが、ドアを叩いても誰も出て来ないばかりか、通りにもモーテルや商店にも、人っ子一人いない。他人の声といえば、ローカルラジオから聴こえる殺人事件のニュースばかり。途方に暮れたサムだったが、運悪く車まで故障してしまい、町に立ち往生するハメになって…。

冒頭から絵面はイイし、雰囲気バツグン。更に、“クリスティーン”というクレジットから察しがつくように、ビヨ〜ンビヨ〜ンというカーペンター映画風の音楽も盛り上げます。

と思った矢先、我慢が出来なかったのか、始まって10分過ぎたあたりで、もう不気味な人影が! 更に空には妖しい赤い光が!? って、こんなの出したら、ジャンル的なミスリードが誘えないじゃん!

で、コレをきっかけに、主人公は次々にコワい体験を。モーテルのドアには結界のように鎖が巻かれ、隣の部屋のベッドには人形が! 翌日になると車に落書きが! 何故か直った車を走らせ、帰路に着こうとするとパンク! 遂には徒歩で…と思ったら、一本道に立ち塞がるパトカーから覆面の警官が狙い撃ち!!

と書くと凄く面白そうですが、全体で見ると何か物足りなく感じてしまう。前述のように、一つ一つの映像やシーン、全体のムードは良いし、アイディア自体も悪くないと思います。ただ、その組み立て方を間違えた…みたいな。

それと、不条理スリラーとしても、バイオレンスホラーとしても、もう一歩踏み込みが甘い気はしました。バランスが悪いくらい突っ込んだ部分があれば、逆に話の構成のマズさも目立たなかったのでは?

まあ、全く知らない人が撮ったにしては、見どころのある作品ではありました。次回作に期待しよう(w。

Sam Was Here Theme

Sam Was Here Theme

  • Christine
  • オリジナル スコア
  • ¥250
Sam Was Here (Christhope Deroo's Original Motion Picture Soundtrack)

Sam Was Here (Christhope Deroo's Original Motion Picture Soundtrack)