デッド・ウォーカー

デッド・ウォーカー [DVD]

デッド・ウォーカー [DVD]

原題は'Anger of the Dead'。ウーヴェ・ボル大先生が「超科学実験体 ゾンビロイド」に続いてプロデュースしたイタリア製ゾンビホラーです(セリフは英語)。ただ、監督はこれまでのチームと違って、フランチェスコ・ピコーネという本作が初長編のヒト。彼が2013年に作った同名の短編が基になってるみたいです。

突如ゾンビウイルスが蔓延! 幼い娘が犠牲になったものの、辛くもマンションから逃げ出したアリスは、偶然通りかかったスティーヴンという見知らぬ男の車に同乗して脱出するが…。

こんな感じで、これまた超ありきたりな設定の作品でした。

さすがに変化をつけようとしたのか、話は四ヶ月後へ。すると、施設に入れられた女性がベッドに括りつけられて人体実験を?!というシーン(ここでヌードあり)が始まり、ああ序盤で逃げ出したヒロインがこうなってるのね…と思ったら、場面が変わると、仲間を増やしたアリスとスティーヴンの逃亡生活が…って、何だコレ?!

その後も、ヒロインたちのパートと、施設から逃げ出した女を追う武装集団のパートが交互に描かれる構成。でも、どっちも登場人物の紹介や描き込み、あるいは状況の説明がちゃんとされないまま進み、更には武装集団の方は時系列がバラバラなモンだから、もう何がナンやら状態に。

終末世界でサバイブしてる割りには、どちらのパートも緊張感、切迫感が薄く、ダラっとしたムード。要するに、この監督に演出力、構成力みたいなのが欠けてるんだろうなあ…という。

もちろん、終盤まで行くと二つのパートが合流するんですが、それで何か大きな展開が待っている…ワケではなかった…。

こんな感じで、ボルちゃん印に相応しい?凡作でした。

おそらくコレが基になった短編。