代紋を捨てた男

6/25レンタルリリース オールイン・エンタテインメント

松田一三の企画・原案・製作・主演で贈るヤクザドラマです。共演は小沢仁志、以下いつもの皆さんに加えて、オールインのVシネマには久々に登場の津川雅彦と渡辺裕之。ヒロイン役で出演の富樫あずさは演技するのを見るの自体、初めてのような。監督の藤原健一（「不良女子高生」）も、本格的なヤクザ映画を撮るのは初めて？ 脚本は「実録 女の犯罪３」の貝原クリス亮です。

大阪から出て来て暴れているところを東京のヤクザ、兵頭組組長に拾われたチンピラの栄司。兵頭の舎弟になってからもイケイケなのは変わらず、すぐに頭角を表していったのだが…。

この後は、組長を守る為に殺人を犯し、ムショに入った栄司。だが、十年ぶりに出所してみると組は分裂。袂を分かった元若頭（西守正樹）から因縁をふっかけられても、組を守る為に我慢を重ねていたのだが…という展開です。

やはり藤原健一の作風か、あるいはコレが松田一三本来の趣味なのか。登場人物の心の動きや行動、それによるストーリーの動かし方が、いつものヤクザVシネマとはかなり違ってて、新鮮というより違和感を感じてしまいました。前半戦は、こういう展開なら主人公がブチ切れて殴り込み！話はとっくに終りだろう、という所が多々発生。

逆に、主人公と組長の一人娘とのイイ関係の場面の方がしっくり来る。

実は、終盤色々あった末に主人公は大阪に帰ってカタギに戻り（だからこのタイトル）、親代わりのフィクサー（当然、津川雅彦）の助けを借りてビジネスマンとして成功。再び東京へ…という、『巌窟王』かジェフリー・アーチャーか、みたいなサーガ的ストーリーに発展していくんですが、ここは余り上手くいってなかったなあ。コレは予算の関係も大きい気がします。

あと、富樫あずさはかなり可愛かったけど、演技の方はまだまだでした(w。

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津川雅彦といえば、BSスカパーで放映された中村梅雀版「闇の狩人」もリリースされるんでヨロシク。

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富樫あずさ「柳腰のネオジャパネスク」特別版