ダーク・ハーツ 紅く濡れた裸婦

ダーク・ハーツ ~紅く濡れた裸婦~ [DVD]
10/3レンタルリリース クロックワークス

原題も'Dark Hearts'。ナスターシャ・キンスキーの娘(つまりクラウス・キンスキーの孫)であるソニア・キンスキーが主演したクライムスリラーです。共演は「ロードキラー マッドチェイス」のカイル・シュミットに、ルーカス・ティル、レイチェル・ブランチャード。監督は短編ばかり撮ってた人みたい。

弟と一緒にクラブに入った画家のコルソンは、そこのステージで歌っていた美女フランに魅了されてしまう。一夜を共にし、早速彼女をモデルに描き始めたコルソン。だが、彼女にはヤクザの情夫が…。

こんな感じで、ファムファタールとの出逢いを機に裏の世界に堕ちていく…というノワールな話、かと思ったら、ヤクザにボコボコにされて出来た傷から滴り落ちた血をキャンバスに塗りたくったらイイ絵が描けてしまった主人公。そこから、ナイーブな弟共々、過去の記憶が蘇り、眠っていた(?)暴力と狂気が…。そして画材として血を求めるうちに…というホラー映画染みた展開に。

こんな風に、画家の狂気にヒロインが引きずられていくという、当初の予想とは立場が逆転してしまうのが面白かった、かな?

注目のソニア・キンスキーは、お母さんと比べるのは可哀想ですが、一応おキレイなルックスで、脱ぎっぷりの良さも母親譲り(ちょっと痩せ過ぎだけど)でした。

でも、彼女を含めたメインキャストのルックス、そして監督の演出力が、暴力と狂気の世界を描くには凡庸な印象で、見ているこっちまで狂わす様な異常さは醸し出せてなかった。大体、そんなに珍しくないプロットですし。

つまんなくはないけど…な凡作でした。