ハロウィン・チェーンソー・キラー ビギニング

原題は'Hayride'。スゴい邦題がつけられたスラッシャーホラーです。「デッド・フライト」のリチャード・タイソンが出演してますが、他のキャストやスタッフは知らない人たち。

アラバマ。ハロウィンの季節。若い女ばかりを狙った大量殺人鬼が逮捕されたものの、移送中に脱走してしまう。その頃、近くの農村では、村人たちが思い思いにモンスターの扮装をして脅かすという、伝統の肝試しが開かれようとしていた…。

この村ではかつて愛娘をめぐって農夫が犯した大量殺人事件があった。そんな土地で開かれる肝試し大会に、本物のシリアルキラーが紛れ込んだから、さあ大変!というお話です。

監督がこの手のスラッシャーものが大好きで、自分もそういう映画を作りたいと真面目に取り組んだのが伝わる作品でした。モンスターの扮装もジェイソンやレザーフェイス、「スクリーム」風といった具合で、前述の農夫の殺人事件の件もサイレント映画風に見せるという凝りよう。

こんな感じでプロット自体は悪くないと思うし、実際前半を見た限りは、多少テンポが悪いくらいでイイ感じだったのですが、いざクライマックスを迎えてからは、監督の技量の足り無さがモロに出てしまって一気にトーンダウン…。

一番の問題は構成力の欠如かな。一つ一つのネタは良いのに、それを有効的に繋げられてない。だから、ただ殺人鬼が乱入して、ただ殺してるだけになってる。

ショックシーンも低予算の悲しさか、ほとんど具体的に見せられてないし、タイミングも悪い。メインキャスト以外の役者の演技が素人同然な事もあって、余計にみすぼらしく見えてしまいました。

そんな感じで、熱意は買うけど…な凡作でした。続編もあるらしいけど、大丈夫かなぁ?