バトル・ハザード

原題は'Battle of the Damned'。何とドルフ・ラングレンとゾンビの群れが激突するSFホラーアクションです。共演はよく知らない人ばかりで、監督・脚本は「装甲兵器 メタルハンター」のクリストファー・ハットンです。

東南アジア某国に立てられたバイオ研究所で新種のウイルスが流出。感染した者は“ゾンビ”化して暴走。街は隔離されてしまう。傭兵マックスはある男から、街に残されたという令嬢を救出して欲しいとの依頼を受け、部下たちと共に街に向かうが…。

この後は、想像以上にヒドい状況(ロケ地はマレーシア)に部下を帰したラングレン。しかし、単身ナイフ片手にゾンビ集団をぶった切る!蹴り殺す!という、久々に人間核弾頭らしい大暴れ! そんな中、探していた令嬢と再会するものの、彼女は令嬢とは名ばかりの黒い皮ジャンにショットガンという、トンだ不良娘で…という流れです。

こんな感じで結構盛り上がる序盤戦。令嬢役のメラニー・サネッティというコも、意外にメジャー感のあるカワイコちゃんだなぁと思ったら、ジョン・カランの新作でミア・ワシコウスカちゃん主演の'Tracks'にも出演しているみたい。

で、実は令嬢\は仲間と一緒に立て籠もっていて、そのメンバーも爺様にブロンドの白痴美女、いかにもクンフーが使えそうなアジア系の男女、そしてヒロインの恋人のインテリと悪くない顔触れ、かつ役者の顔つきもイイ感じ。

しかし、盛り上がったのはここまで。そこからドラマ部分がメインになると、何ともダラダラしたムードに。

監督もここで話を盛り上げようとしたのか、何と「メタルハンター」に出てきた殺人ロボット軍団が参戦!*1 するのは良いんですが、これでもあまり挽回は出来ず…。

キャラの配置自体はちゃんとツボを抑えてあるものの、それを上手く絡めたり、動かせてない印象。立て籠もりモノからの脱出劇と、ストーリー的にもやる事はやってるのになぁ。この監督、根本的に演出力が足りないんじゃないでしょうか。

ただ、ホントに退屈な凡作だった「メタルハンター」に比べれば、役者面での芯が入ってる分、かなりマシな出来、Vシネマだと思えば…な作品ではありました。

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*1:どうやら同じ世界観の作品らしいです。